転倒

(てんとう)とは?
Fall
(フォール)
別名・関連する表現:転ぶ、転倒事故、転倒リスク、高齢者 転倒、転倒予防、fall、falls

ひとことでいうと

立っているときや歩いているときなどにバランスを崩し、意図せず床や地面などに身体が接触することです。

転倒

(てんとう)の意味

転倒とは、本人の意思とは関係なく、バランスを崩して床や地面などに身体が接触することをいいます。

特に高齢者では、転倒によって打撲や骨折などのけがにつながることがあります。また、けがが軽くても、転倒を経験したことで「また転ぶかもしれない」という不安が強くなり、活動量が低下する場合があります。

転倒には一つの原因だけでなく、筋力やバランス能力、歩行能力、視力、認知機能、薬剤、疾患、履物、段差や床面などの生活環境を含むさまざまな要因が関係します。

そのため、「足の筋力が弱いから転んだ」などと一つの原因だけで判断せず、本人の身体状態と転倒した状況の両方から考えることが重要です。

転倒はすべて防ぐことができる?

転倒予防は介護・医療現場における重要な取り組みですが、すべての転倒を完全に防げるわけではありません。

日本老年医学会と全国老人保健施設協会の「介護施設内での転倒に関するステートメント」では、転倒リスクの高い方では、予防策を実施していても転倒が発生する場合があることが示されています。

一方、転倒を恐れるあまり、必要以上に活動を制限することにも注意が必要です。

活動性が高まることで転倒リスクが増える可能性がある一方、生活機能の維持・改善のためのケアやリハビリテーションには重要な意味があります。日本老年医学会などのステートメントでも、この点を踏まえてケアやリハビリテーションは原則として継続する必要があるとしています。

「転ばせないこと」だけではなく、安全とその人らしい生活・活動のバランスを考えることが大切です。

現場で知っておきたいポイント

転倒が起きたときには、「転んだ」という事実だけで終わらせず、いつ・どこで・何をしているときに・どのように転んだのかを確認することが重要です。

例えば、ベッドから立ち上がった直後なのか、歩行中なのか、方向転換したときなのか、トイレへ急いでいたのかによって、考えられる要因や今後の対策は変わります。

また、転倒後は痛みや腫れ、出血などの外傷だけでなく、頭部を打っていないか、普段と様子が違わないかなども確認し、施設や事業所の手順に沿って必要な対応につなげます。

予防では、筋力やバランス能力だけを見るのではなく、杖・歩行器などの福祉用具、履物、照明、段差、家具の配置など、生活環境まで含めて考えることが重要です。

そして転倒が発生した場合も、単純に「見守りを増やす」「動かないようにする」だけではなく、転倒に至った背景を確認して対策を見直す視点が求められます。介護施設では、転倒予防策と発生時の対応手順を整え、定期的に見直すことが推奨されています。

関連する用語

参考情報・参考文献

一般社団法人 日本老年医学会・公益社団法人 全国老人保健施設協会「介護施設内での転倒に関するステートメント」
2021年6月
参照日:2026年9月17日

一般社団法人 日本老年医学会・公益社団法人 全国老人保健施設協会「介護施設内での転倒を知っていただくために~国民の皆様へのメッセージ」
2021年7月
参照日:2026年9月17日

一般社団法人 日本老年医学会「高齢者総合機能評価(CGA)に基づく診療・ケアガイドライン2024」
2024年6月
参照日:2026年9月17日

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