- 臥位から座位、座位から立位へ段階的に姿勢を変える
- 立位直後はその場で待ち、顔色、返答、ふらつきを確認する
- 症状が出たら無理に歩かせず、安全な姿勢へ戻す
- 発生時刻、食事・入浴・排泄・服薬との関係を記録する
- 失神、胸痛、呼吸困難、片麻痺や言語障害があれば速やかに救急対応を検討する
立ちくらみ
ひとことでいうと
立ちくらみ
立ちくらみとは、座った姿勢や横になった姿勢から立ち上がったときに、ふらつく、目の前が暗くなる、頭が軽く感じるなどの症状が一時的に起こる状態です。「めまい」と表現されることもありますが、周囲が回る回転性めまいとは感覚が異なる場合があります。
代表的な背景に起立性低血圧があります。立ち上がると重力で血液が下半身に移動しますが、血圧を保つ調節が追いつかないと脳への血流が一時的に減り、症状が起こります。
脱水、発熱、出血、貧血、長期臥床による体力低下、心臓や自律神経の病気、降圧薬や利尿薬などの影響も考えられます。食後や入浴後、排泄後に起こりやすい人もいます。
高齢者では立ちくらみから転倒し、骨折につながる危険があります。本人が「大丈夫」と話しても、立位直後の表情、姿勢、足のふらつきを確認し、安全が保てるまで支えます。
症状が繰り返す場合は、起こった時刻、姿勢、食事や入浴との関係、服薬、血圧や脈拍を記録して医療職へ共有します。意識を失った、胸痛や息苦しさ、ろれつが回らない、片側の麻痺などを伴う場合は緊急性を考えます。
立ちくらみと起立性低血圧
起立性低血圧は血圧測定により評価されますが、介護職が症状だけで診断するものではありません。血圧を測れる環境では、施設の手順や医療職の指示に従い、臥位・座位・立位での変化を確認します。
長く寝ていた人は、いきなり立たず、ベッド上で身体を起こしてから端座位をとり、足を床につけて状態を確認します。呼吸、顔色、受け答えに問題がなければ、手すりや歩行補助具を使ってゆっくり立ち上がります。
水分摂取が役立つ場合がありますが、心不全や腎疾患で制限がある人もいます。本人ごとの指示を確認し、薬や水分量を独自に変更しないことが重要です。
現場で知っておきたいポイント
転倒を防ぎながら、症状が起きた状況と全身状態を具体的に観察します。
普段より症状が強い、回数が増えた、転倒した場合は医療職へ報告します。介助者の腕を引くのではなく、本人が支持物を使える位置と介助者の立ち位置を整えます。
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参考情報・参考文献
日本循環器学会/日本高血圧学会「失神の診断・治療ガイドライン」
起立時の血圧低下、失神と危険徴候に関する考え方を確認しました。
参照日:2026年9月24日
厚生労働省 e-ヘルスネット「高齢者の転倒」
高齢者の転倒リスクと予防の基本的な考え方を確認しました。
参照日:2026年9月24日
