- 排尿時刻、回数、1回量の目安、尿意切迫感、失禁の有無を記録する
- 水分摂取量、利尿作用のある飲料、利尿薬の服用時刻を確認する
- 夜間照明、手すり、履物、トイレまでの動線を整えて転倒を防ぐ
- 本人の意思を確認せず、水分制限やおむつ使用へ安易に切り替えない
- 痛み、発熱、血尿、急な悪化、尿が出にくい状態があれば速やかに医療職へ相談する
頻尿
ひとことでいうと
頻尿
頻尿とは、排尿の回数が多いと本人が感じる症状です。回数には個人差がありますが、成人では日中8回以上が一つの目安として用いられることがあります。ただし、回数だけで病気と決まるわけではなく、水分摂取量、気温、活動量、服薬なども含めて考える必要があります。
原因は一つではありません。膀胱に尿を十分ためにくくなる過活動膀胱、膀胱炎などの感染、前立腺肥大症、糖尿病、利尿薬の影響、多量の水分摂取などが関係します。尿意への不安や、トイレまでの距離を心配して早めに排尿する習慣が重なることもあります。
頻尿は、尿失禁や夜間頻尿を伴うことがあります。急な尿意、排尿時の痛み、残尿感、尿の濁りや血尿、発熱などがある場合は、感染症や別の病気も考えられるため医療職への相談が必要です。
介護場面では、本人の訴えを単なるわがままと捉えず、排尿時刻や量、尿意の強さ、水分摂取、失禁の有無を把握します。排尿日誌は変化や傾向を医療職と共有する手がかりになります。
夜間や移動能力が低い人では、急いでトイレへ向かうことで転倒の危険が高まります。排尿の原因を確かめずに水分を極端に控えると、脱水や便秘につながるおそれがあるため、自己判断で制限しないことが大切です。
頻尿と生活への影響
頻尿が続くと、外出を避ける、睡眠が中断される、水分を控えるなど、生活範囲や生活の質に影響することがあります。認知症がある人では、尿意をうまく伝えられず、落ち着かなさや頻回な立ち上がりとして表れる場合もあります。
支援では、トイレまでの動線を短く安全にし、衣服を脱ぎやすく整えることが役立ちます。ポータブルトイレの使用は本人の能力、夜間の安全、プライバシーを踏まえて検討し、安易に行動範囲を狭めないようにします。
排尿回数だけでなく、1回の尿量や急な変化にも注目します。大量の尿が繰り返し出る場合と、少量ずつ何度も出る場合では考えられる背景が異なるため、記録をもとに看護師や医師へ具体的に伝えることが重要です。
現場で知っておきたいポイント
本人の安全と尊厳を守りながら、排尿パターンと随伴症状を観察します。
普段の状態との差を具体的に伝えることが、原因の確認と適切な支援につながります。本人が恥ずかしさを感じやすい話題であるため、周囲に聞こえない場所で確認し、失敗を責めない声かけを心がけます。
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参考情報・参考文献
厚生労働省「過活動膀胱治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
頻尿・夜間頻尿・尿意切迫感の定義と考え方を確認しました。
参照日:2026年9月24日
長崎大学病院 泌尿器科「排尿障害」
蓄尿症状、排出症状、排尿後症状の分類と頻尿の説明を確認しました。
参照日:2026年9月24日
