筋力
ひとことでいうと
筋力
筋力とは、筋肉が収縮することによって発揮する力のことです。
私たちは筋肉の力を使って、立ち上がる、歩く、階段を上る、物を持つなど、さまざまな動作を行っています。そのため筋力は、日常生活を送るうえで重要な身体機能の一つです。
筋力は身体のすべての筋肉で一律ではありません。例えば、膝を伸ばす筋肉の力と腕を上げる筋肉の力は、それぞれ別に評価します。
医療・リハビリ現場では、徒手筋力検査(MMT)や測定機器などを用いて筋力を評価することがあります。
また、「動作ができない=筋力が弱い」とは限りません。関節可動域、痛み、バランス、感覚、認知機能、動作方法や環境など、実際の動作には筋力以外にも多くの要素が関係します。
筋力が低下するとどうなる?
筋力が低下すると、立ち上がりや歩行、階段昇降など、身体を支えたり動かしたりする動作が難しくなることがあります。
高齢者では、加齢だけでなく、病気やけがによる安静、活動量の低下、低栄養など、複数の要因が筋力低下に関係することがあります。
また、「サルコペニア」は、加齢や疾患などに関連して生じる筋量や筋力、身体機能の低下を特徴とする状態です。
一方で、筋力が弱いことだけをもってサルコペニアと判断することはできません。
さらに、長期間の安静や活動性の低下によって身体機能が低下する「廃用症候群」でも、筋力低下は重要な問題の一つになります。
現場で知っておきたいポイント
介護現場では、「筋力が落ちた」と感覚的に判断するだけでなく、以前できていた生活動作がどう変化したのかを見ることが重要です。
例えば、「立ち上がるときに手を使うようになった」「歩行中に膝折れが増えた」「階段で休憩するようになった」などは、身体機能の変化に気づくきっかけになります。
ただし、このような変化が必ず筋力低下によるものとは限りません。 痛みや関節可動域、循環器疾患、神経疾患などが関係している場合もあります。
また、筋力をつけようとして、すべての方に同じ負荷の運動を行うのも適切ではありません。身体状態や疾患、普段の活動量などに応じて運動内容を考える必要があります。
大切なのは単に「筋力を強くすること」ではなく、必要な生活動作を安全に行うために、その方の身体機能をどう活かすかという視点です。
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参考情報・参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット「筋力・筋持久力」
参照日:2026年9月17日
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
2024年1月
参照日:2026年9月17日
一般社団法人 日本サルコペニア・フレイル学会「サルコペニア診療ガイドライン2017年版 一部改訂」
2020年
参照日:2026年9月17日
