- 就寝・起床時刻、夜間排尿回数、尿量の目安を記録する
- 足元灯、手すり、床の障害物、履物を確認する
- 立ち上がりを急がせず、ふらつきの有無を確かめる
- 夕方のむくみ、体重、息切れ、服薬時刻も共有する
- 水分制限や利尿薬の時間変更を介護職の判断だけで行わない
夜間頻尿
ひとことでいうと
夜間頻尿
夜間頻尿とは、夜に眠ってから朝起きるまでの間に、排尿のため1回以上起きる状態をいいます。定義上は1回でも該当しますが、本人が困っているか、睡眠や日中生活に影響しているかを合わせて考えることが重要です。
背景には、夜につくられる尿が多い夜間多尿、膀胱に尿をためにくい過活動膀胱、前立腺肥大症、睡眠障害などがあります。心不全やむくみ、糖尿病、利尿薬の服用、夕方以降の飲水やアルコールも関係する場合があり、原因は一つとは限りません。
高齢者では眠りが浅くなり、目が覚めた結果として排尿することもあります。反対に、強い尿意で覚醒することもあるため、回数だけで原因を決めつけず、就寝時刻、排尿時刻、尿量、日中の眠気などを記録します。
夜間の移動は暗さや眠気、起立時の血圧低下が重なり、転倒につながりやすくなります。トイレを急ぐために立ち上がる場合は、ベッド周囲からトイレまでの安全確認が欠かせません。
自己判断で水分を極端に減らすと脱水を招くおそれがあります。急に回数が増えた、痛みや発熱がある、息切れやむくみが悪化した場合は、看護師や医師に相談します。
夜間頻尿と睡眠・転倒
夜間頻尿が続くと睡眠が分断され、日中の眠気、集中力低下、意欲低下につながることがあります。本人だけでなく、付き添う家族や介護者の睡眠にも影響するため、負担を個人の我慢だけで解決しないことが大切です。
足のむくみがある人では、横になると日中に下肢へたまった水分が血流に戻り、夜間の尿量が増える場合があります。体重やむくみ、呼吸状態の変化は、心臓や腎臓の状態を確認する手がかりになります。
ポータブルトイレや尿器は、安全性と本人の希望を考慮して選びます。安易におむつへ変更せず、できる動作を活かしながら環境を整えることが自立支援につながります。
現場で知っておきたいポイント
夜間の安全確保と、原因を考えるための観察を両立させます。
転倒を繰り返す、睡眠不足が強い、症状が急に変化した場合は、記録を添えて医療職へ相談します。排泄の話題は羞恥心に配慮し、本人の希望を確認して支援方法を選びます。
もっと詳しく|関連ブログ
参考情報・参考文献
厚生労働省「過活動膀胱治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
夜間頻尿の定義と過活動膀胱との関係を確認しました。
参照日:2026年9月24日
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会「夜間頻尿診療ガイドライン」
原因の評価と生活への影響に関する考え方を確認しました。
参照日:2026年9月24日
