せん妄
ひとことでいうと
せん妄
せん妄は、注意力や意識の状態が急に変化し、認知機能にも変化がみられる状態です。
数時間〜数日という比較的短い期間で現れることが多く、症状の程度が1日の中でも変動しやすいことが特徴です。
落ち着かなくなる、大声を出す、話のつじつまが合わなくなる、場所や時間が分からなくなる、幻覚がみられるなどの症状が現れることがあります。
一方で、ぼんやりして反応が少なくなるタイプのせん妄もあります。そのため、「興奮していないからせん妄ではない」とは限りません。
認知症との違いは?
せん妄と認知症は、どちらも混乱や認知機能の変化がみられるため、区別が難しいことがあります。
一般的に認知症は慢性的に経過するのに対して、せん妄は急に発症し、症状が時間帯などによって変動しやすいことが特徴です。
また、せん妄では注意を集中したり維持したりすることが難しくなることがあります。
ただし、認知症のある方にせん妄が重なることもあります。「認知症だからいつものこと」と判断せず、普段からの急な変化がないかを見ることが重要です。
現場で知っておきたいポイント
介護・医療の現場では、「いつもと違う」がせん妄に気づく重要なサインになります。
特に、急に会話がかみ合わなくなった、夜間に落ち着かなくなった、普段よりぼんやりしている、突然介助を拒否するようになったなどの変化に注意します。
せん妄の背景には、感染症、脱水、痛み、便秘、薬剤、睡眠環境の変化など、さまざまな要因が関係することがあります。
そのため、行動だけを抑えようとするのではなく、急な変化を起こしている原因がないかを確認し、医師・看護師などと共有することが大切です。
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参考情報・参考文献
日本神経学会 監修「認知症疾患診療ガイドライン2026」
医学書院、2026年
参照日:2026年9月6日
MSDマニュアル プロフェッショナル版「せん妄」
せん妄の特徴・原因・診断等に関する情報
参照日:2026年9月6日
