眠気
ひとことでいうと
眠気
眠気とは、眠りたい感覚が強くなり、覚醒を保ちにくくなる状態です。睡眠不足や生活リズムの乱れだけでなく、睡眠時無呼吸、薬の副作用、感染症、脱水、低血糖などが関係することもあります。
高齢者では夜間の睡眠が浅くなり、昼寝が長くなって日中に眠そうな様子がみられることがあります。一方、急に強い眠気が現れた場合は「年齢のせい」と決めつけないことが重要です。呼びかけへの反応、会話、食事量、発熱、呼吸、服薬変更を確認します。
医療・介護現場で使う「傾眠」は、刺激すると目を開けるものの刺激がなくなると眠り込む意識状態を指すことがあります。普段より覚醒しにくい、反応が鈍い、ろれつが回らない、片側の力が入りにくいなどの変化があれば迅速な評価が必要です。
眠気は食事中の誤嚥や歩行時の転倒にもつながります。無理に起こし続けるのではなく、原因を確認し、安全な時間帯に活動を組み立てます。
日中の眠気と生活リズム
朝に光を浴び、日中に身体活動や交流の機会を持ち、夕方以降の長い昼寝を避けることは睡眠・覚醒リズムを整える助けになります。夜間頻尿、痛み、室温、騒音など、夜に眠れない理由も確認します。日中の眠気だけでなく夜間の睡眠状況を一緒に見ることが大切です。
食後や活動後の一時的な眠気と、呼びかけても覚醒を保てない傾眠では対応が異なります。急な眠気に発熱、食欲低下、ふらつき、会話の変化が伴う場合は、感染症、脱水、低血糖、脳血管障害なども考えて医療職へ相談します。
眠気を起こしうる薬は複数ありますが、介助者や本人の判断で中止してはいけません。服薬開始・変更後の眠気、転倒、食事量低下を記録し、薬剤の影響を医師・薬剤師へ共有することが安全な見直しにつながります。
現場で知っておきたいポイント
まず普段の覚醒状態と比べ、急な変化か慢性的な傾向かを見分けます。眠気の時間帯と、その前後の食事・活動・服薬も記録します。
- 呼びかけへの反応、会話の成立、左右の動き、顔色、呼吸を確認する
- 食事中に眠気が強い場合は無理に食べさせず、姿勢と覚醒を整える
- 立位・歩行時はふらつきを確認し、転倒を防ぐ位置で見守る
- 睡眠記録、昼寝、服薬、発熱、水分・食事摂取の変化を共有する
眠そうだからと強い刺激で起こし続けたり、覚醒が不十分なまま食事や歩行を進めたりすることは避けます。誤嚥や転倒につながる可能性があるため、安全に活動できる状態かを確認します。
急に起こせない、意識がもうろうとする、けいれん、呼吸異常、片麻痺がある場合は緊急性があります。施設の手順に従い、看護職・医師または救急へ速やかに連絡します。
参考情報・参考文献
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
成人・高齢者の睡眠時間、睡眠休養感、生活習慣に関する指針
参照日:2026年9月25日
国立精神・神経医療研究センター「睡眠・覚醒障害」
過眠症を含む睡眠・覚醒障害の特徴と診療に関する情報
参照日:2026年9月25日
