厚生労働省が8月27日に公表した2024年度の「介護保険事業状況報告」によると、利用者負担を除いた介護保険の給付費は11兆1826億円となり、過去最大を更新した。前年度から3564億円、率にして3.3%増加した。
利用者負担を含む介護サービスの費用額は12兆952億円。前年度の11兆7186億円から3766億円増え、初めて12兆円を上回った。
2025年3月末時点の要介護・要支援認定者数は721万人で、前年同月から12万人増加した。認定者の内訳は、要介護1が20.7%と最も多く、要介護2が16.8%、要支援1が14.7%、要支援2が14.3%と続いた。
一方、65歳以上の第1号被保険者数は3584万人で、前年同月から5万人減少した。第1号被保険者に占める認定者の割合は19.7%となり、前年度から0.3ポイント上昇している。
1カ月当たりのサービス受給者数は平均620万人で、前年度から12万人、1.9%増加した。内訳は居宅サービスが432万人、地域密着型サービスが92万人、施設サービスが96万人だった。複数のサービス区分を利用している場合は、それぞれに計上されている。
介護保険制度が始まった2000年度の給付費は3兆2427億円だった。2024年度は約3.4倍の規模となり、認定者数も制度開始当初の256万人から721万人まで増えている。
今回の年報では、65歳以上の被保険者数が減少する一方で、要介護・要支援認定者数やサービス受給者数、給付費はいずれも増加した。介護を必要とする人へのサービス提供を維持しながら、増え続ける費用をどのように支えるかが引き続き課題となる。
