厚生労働省は8月28日、全国のインフルエンザ患者の定点当たり報告数が、流行開始の目安となる1.00を上回ったと発表した。8月17日から23日までの1週間で1.11となり、異例の早さで流行シーズンに入った。
全国約3000カ所の定点医療機関から報告された患者数は4094人。前年の同じ時期は1183人、定点当たり0.31だった。
2025年は9月22日から28日までの第39週に流行入りしており、今回は前年より5週間早い。感染症法が施行された1999年以降では、前年から流行状態が続いていた2023年を除き、2009年に次いで2番目に早い流行入りとなった。
都道府県別では、沖縄県が4.43と最も高く、岩手県が2.10、青森県が2.08、神奈川県が1.99、埼玉県が1.83、千葉県が1.80と続いた。
流行開始の目安となる1.00以上だったのは16都道県。東京都は1.49、北海道は1.12となった。一方、大阪府は0.45、兵庫県は0.71で、地域によって流行状況には差がある。
全国の定点当たり報告数は、7月20日から26日までの0.24から、0.37、0.52、0.69と増加を続け、直近の1週間で1.11まで上昇した。
厚労省は、インフルエンザを含む感染症の予防には、手洗いやマスクの着用を含む咳エチケットなどが有効としている。医療機関を受診するときや、高齢者が多く生活する施設を訪問するときには、マスクの着用を推奨している。
高齢者や基礎疾患のある人は、インフルエンザに感染すると重症化するリスクが高い。介護施設や障害福祉施設、訪問介護、訪問看護などでは、利用者と接する職員の体調確認や手洗い、換気など、基本的な感染対策を早い時期から意識する必要がある。
インフルエンザワクチンには、発症を一定程度抑え、重症化を予防する効果があるとされる。定期接種の対象は65歳以上の人と、一定の障害がある60歳から64歳までの人。新型コロナワクチンとの同日接種も可能となっている。
厚労省は、8月24日から30日までの患者報告数を9月4日に公表する予定。例年より早い流行が今後さらに拡大するか、次回以降の動向が注目される。
