デイサービスの送迎減算、突発的なキャンセルを対象外にする案|厚労省

2026.10.14
住宅前に停車した白い送迎車のイメージを背景に、「2027年度介護報酬改定」「送迎減算 見直し案」「突発的な送迎キャンセル」と表示した画像。

厚生労働省は10月14日の社会保障審議会・介護給付費分科会で、利用者の自宅まで迎えに行った際に発生するような「突発的な送迎のキャンセル」を、例外的に送迎減算の対象から外す案を示した。

通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護について提案し、通所リハビリテーションでも同様の対応を検討する。2027年度介護報酬改定に向けた議論であり、現時点で取り扱いが変更されたわけではない。

■ 現行は送迎を行わなければ片道47単位を減算

通所系サービスでは、送迎にかかる費用が基本報酬に含まれている。利用者の自宅と事業所の間の送迎を行わなかった場合は、原則として片道につき47単位を所定の報酬から減算する。

この取り扱いは、送迎する予定があったかどうかだけでなく、実際に送迎を行ったかどうかで判断される。

厚労省の平成27年度介護報酬改定に関するQ&Aの問61でも、事業所が迎えに行ったものの、利用者や家族の都合で家族が事業所まで送った場合について、実際に送迎していなければ減算となることが示されている。

■ 迎えに行っても費用がかかる点を課題に

今回の厚労省の分科会資料は、事業所が利用者の自宅へ迎えに行ったにもかかわらず、利用者側の都合で家族などが事業所まで送るケースを例示した。

こうした予期できない送迎のキャンセルでも、職員の人件費や車両の燃料費などは通常の送迎と同様にかかる。実際の送迎を行っていないため減算となる一方、事業所には費用が発生していることを経営上の負担として整理している。

その対応として、利用者宅へ迎えに行った際に発生するような突発的な送迎キャンセルを、例外的に減算対象から外すことを提案した。

■ 利用自体のキャンセルとは区別が必要

今回の案は「送迎減算」の取り扱いを見直すものだ。

資料で例示されたのは、事業所による送迎が急に不要になり、家族などが利用者を事業所へ送った場合である。デイサービスの利用そのものを取りやめた日に、通常どおりの介護報酬を請求できるようにする案ではない。

また、家族が送迎するすべてのケースを減算対象から外すことや、送迎減算そのものを廃止することも示されていない。予定段階から家族送迎としている場合と、迎えに行った際などに突発的に変更された場合を混同しないことが重要だ。

■ 例外となる条件は今後の検討事項

今回の資料では、「突発的な送迎のキャンセル」を例外扱いにする方向が示されたが、対象となる具体的な条件や、請求時に必要な記録などの詳細は示されていない。

事業所にとっては、迎えに行った時点の状況や連絡の経緯などを、どのように確認・記録する仕組みになるかが実務上の確認点となる。

現時点では検討案であり、今回の提案だけを根拠に減算を省くことはできない。今後の審議と、最終的な告示・通知などで示される取り扱いを確認する必要がある。

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