大阪市は10月19日、鶴見区役所保健福祉課(生活支援)で、生活保護費と就労自立給付金の算定誤りがあったと発表した。介護老人保健施設への入所後に生活扶助基準を変更し忘れ、保護費を17万2,098円過支給したほか、就労自立給付金でも過支給2件、過少支給3件が判明した。
いずれも区役所の事務処理や確認体制に起因する誤りで、市は対象者への説明と謝罪を行い、返還・追給の対応や再発防止を進めている。
■ 老健への入所報告後、生活扶助基準の変更が未処理に
保護費の誤りは、2026年6月初旬に担当者がケースファイルを確認した際に発覚した。
対象者は2025年9月10日に介護老人保健施設へ入所。同月24日には、担当ケアマネジャーから区役所の当時の担当者に入所の報告があった。
区役所は同年10月以降の生活扶助基準を「居宅」から、より低い水準の「介護施設」へ変更する必要があったが、処理していなかった。その結果、2025年10月分から2026年6月分まで、計17万2,098円が過支給となった。
市は、担当者が変更手続きを失念したことと、組織として処理状況の確認が徹底できていなかったことを原因としている。
■ 就労自立給付金は旧算定方法の使用などで5件の誤り
就労自立給付金は、就労などにより生活保護の受給を廃止した世帯に支給する給付金である。
2026年8月下旬、担当者が支給額を確認したところ、2024年10月の算定方法変更より前の方法で計算していたことに気づいた。その後の調査では、算定対象期間の誤認による誤りも見つかった。
影響額は次のとおりだ。
| 対象 | 支給誤り | 金額 |
|---|---|---|
| 生活保護費 | 過支給 | 17万2,098円 |
| 就労自立給付金 | 過支給2件 | 計3万5,000円 |
| 就労自立給付金 | 過少支給3件 | 計6万円 |
給付金については、担当者の算定方法に関する認識の誤りに加え、複数人による確認体制が不十分だったとしている。
■ 保護費の返還手続きは完了、給付金は返還・追給へ
保護費については、6月8日に対象者の配偶者へ経緯を説明して謝罪し、同月23日に返還について説明した。市は了承を得て、返還に向けた手続きを完了したとしている。返還金の収納が完了したとの発表ではない。
就労自立給付金では、9月29日以降、対象の5人に謝罪と説明を行い、返還または追給について了承を得た。今後、必要な手続きを進める。
■ 処理状況の明確化と複数人による確認を徹底
再発防止策として、生活扶助基準の変更手続きを確実に行うよう職員へ周知するとともに、保護費の支給決定に関する処理状況を明確にし、複数人での確認を徹底する。
就労自立給付金についても、算定方法の研修などを行い、計算内容を複数人で確認する体制を強化する。
詳しい経緯と対応は、大阪市の公式発表で確認できる。
