起き上がり介助
ひとことでいうと
起き上がり介助
起き上がり介助とは、ベッドや布団などに寝ている方が上半身を起こし、座った姿勢になるまでを支援する介助です。
起き上がりは、寝返りや立ち上がり、移乗、歩行などとつながる日常生活の基本的な動作です。朝起きてベッドから離れるだけでなく、トイレへ行く、食事をする、車椅子へ移るなど、その後のさまざまな生活動作につながります。
起き上がるためには、単純に上半身を持ち上げるだけではなく、身体の向きを変える、腕で身体を支える、上半身を起こす、下肢をベッドの外へ移動させるなど、複数の動作を組み合わせる必要があります。
そのため起き上がり介助では、介助者がすべての動作を行うのではなく、ご利用者様が自分でできる動きを確認し、難しい部分だけを補助することが大切です。
起き上がりはどのように行う?
起き上がりにはさまざまな方法がありますが、ベッド上では、仰向けの状態から横向きになり、肘や手で身体を支えながら上半身を起こし、下肢をベッドの外へ下ろして端座位になる方法がよく用いられます。
Kaigo Skillsの既存記事でも、
仰向け → 横向き → 肘で支持(on elbow)→ 手で支持(on hand)→ 座位
という基本的な流れを解説しています。
ただし、すべての方が同じ方法で起き上がれるわけではありません。麻痺や痛み、筋力低下、関節可動域、認知機能などによって適切な方法は変わります。
介助では、その方がどの段階まで自分で行えるのかを確認し、必要なところを支援することが重要です。
現場で知っておきたいポイント
起き上がり介助で避けたいのが、ご利用者様の首や腕などを強く引っ張って、力任せに上半身を起こすことです。
介助者が身体を持ち上げることだけを考えると、ご利用者様にも介助者にも大きな負担がかかります。
本人が横向きになれる、肘をつける、手でベッドを押せるなどの能力がある場合は、できる動作を活用します。Kaigo Skillsの記事でも、ご利用者様の能力を活かしながら、必要な部分を介助することを基本としている。
また、ベッドの高さや手すりなどの環境を整えることで、本人が動きやすくなり、介助者の負担を軽減できる場合があります。介護用ベッドや手すりなどの福祉用具を活用することも選択肢です。
そして、起き上がった直後にも注意が必要です。高齢者などでは臥位から座位・立位への姿勢変化によって血圧が低下し、めまいやふらつきが現れることがあります。
「起こせたら終わり」ではなく、端座位になった後の表情やふらつき、座位の安定性まで確認することが安全な介助につながります。
もっと詳しく|関連ブログ
参考情報・参考文献
厚生労働省「介護職員初任者研修テキスト」関連資料
参照日:2026年9月8日
公益社団法人 日本理学療法士協会「理学療法ガイドライン 第2版」
2021年
参照日:2026年9月8日
