端座位
ひとことでいうと
端座位
端座位とは、ベッドや治療台などの端に腰をかけ、下肢を床側へ下ろした状態で座る姿勢です。
医療・介護・リハビリテーションの現場では、ベッド上で寝ている状態から起き上がった後や、立ち上がる前などにとることが多い基本的な姿勢です。
端座位では、背もたれに身体を預けずに座る場面も多いため、頭部や体幹を支えながら座位を保つ能力が必要になります。また、足底が床につく場合は、臀部だけでなく足部も身体を支えるために利用できます。
端座位を安定して保てることは、食事や更衣などの生活動作だけでなく、立ち上がりや移乗など次の動作へつながる重要な要素になります。
「端座位」と「離床」は同じ?
端座位と離床は関連する言葉ですが、まったく同じ意味として扱うのは適切ではありません。
端座位は「どのような姿勢をとっているか」を表す言葉です。一方の離床は、ベッド上で過ごしていた状態から起きて活動することに関係する言葉です。
特に医療現場では、早期離床・早期リハビリテーションの進行を考える際に、ベッド上での運動、頭部挙上、端座位、立位、歩行などを段階的に区別して扱うことがあります。日本集中治療医学会などのエキスパートコンセンサスでも、端座位や立位・歩行などを段階的に整理しています。
そのためKaigo Skills辞書では、
端座位=姿勢・動作を表す用語
離床=ベッドから起きて活動を広げる考え方に関する用語
として区別します。
現場で知っておきたいポイント
端座位になったときは、単に「座れたか」だけではなく、その姿勢を安全に保てるかを確認します。
身体が左右や後方へ大きく傾かないか、足が安定しているか、手でベッドを支える必要があるかなどを観察すると、その方に必要な介助量を考える手がかりになります。
また、長時間寝ていた方や高齢者などでは、臥位から身体を起こしたことで血圧が低下し、めまい・ふらつき・気分不良などが現れることがあります。起立性低血圧は、臥位から立位への姿勢変化だけでなく、座位への移行でも症状に注意が必要です。
起き上がった直後に急いで立たせるのではなく、必要に応じて端座位で状態を確認し、表情や意識状態、ふらつきなどを確認してから次の動作へ進むことが大切です。
端座位が不安定な方では、転落を防ぐために介助者がすぐ支えられる位置に立つなど、安全を確保しましょう。
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参考情報・参考文献
日本集中治療医学会「集中治療における早期リハビリテーション―根拠に基づくエキスパートコンセンサス―」
2017年
参照日:2026年9月11日
日本離床学会「離床に関する教育・啓発資料」
参照日:2026年9月11日
