PT・OT・STへの処遇改善加算、配分34.3%|3団体が制度明確化を要望

2026.09.17
理学療法士による歩行訓練、作業療法士による自助具の調整、言語聴覚士による発声訓練の様子。PT・OT・STの3団体が、処遇改善加算の配分対象として制度上明確に位置付けるよう要望した。

日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会で構成するリハビリテーション専門職団体協議会は、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の処遇改善を介護報酬制度上で明確に位置付けるよう求めた。9月16日に開かれた厚生労働省の介護給付費分科会で要望書を提出した。

要望書によると、2024年度に介護職員等処遇改善加算を取得した施設のうち、PT・OT・STに加算を配分した施設は34.3%だった。看護職の51.5%、生活相談員・支援相談員の50.8%を下回っている。

現在の制度では、PT・OT・STを含む全職員への配分が可能とされている一方、実際の配分方法は事業所の判断に委ねられている。3団体は、PT・OT・STを配分対象として制度上明確に位置付け、対象から外されない仕組みにするよう求めた。

3団体が2025年に実施した調査では、介護施設・事業所でPT・OT・STの現金給与総額を引き上げた施設は43%だった。引き上げていない施設は57%で、基本給を増やすベースアップの実施率は11%にとどまった。

2026年の調査では、介護分野で働くPT・OT・STの平均月額給与は32万5000円となり、前年から9000円上昇した。一方、回答者の77.9%は賃上げの実感が乏しいと答えた。この結果は暫定集計で、今後の精査によって変わる可能性がある。

要望書では、全産業平均以上の賃上げに必要な財源を確保することや、物価上昇を上回る賃上げ、加算の恒久化、基本給への反映なども求めた。訪問・通所リハビリテーション費や個別機能訓練加算など、リハビリテーションに関係する報酬の引き上げも挙げている。

処遇改善以外では、自助具の採型や採寸、試作、適合調整などに必要な専門技術を介護報酬で評価するよう要望した。こうした作業には専門的な判断と時間が必要だが、現在は報酬上の評価がないとしている。

訪問リハビリテーションについては、かかりつけ医とは別に事業所の医師による診察が必要になる「二重診察」の負担軽減も求めた。一定の研修を修了した医師やリハビリ専門職の配置などを条件に、別の医療機関の医師から指示を受けられる仕組みや、オンライン診療の取り扱いを明確にする案を示している。

今回示された内容は3団体による要望であり、介護報酬の改定内容として決定したものではない。今後、処遇改善加算の配分や専門技術の評価が制度の議論にどのように反映されるかが焦点となる。

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