厚生労働省は9月17日、成年後見制度などの権利擁護支援について検討するワーキンググループを開催した。都道府県による市町村支援の強化や、地域連携ネットワークの整備、地方公共団体が策定する行政計画などを議題とした。
厚労省の資料によると、成年後見制度の相談対応や関係機関との連携調整を担う「中核機関」を整備済みの市町村は、2025年4月1日時点で全国1,741市町村の77.0%だった。前年の68.2%から8.8ポイント上昇している。
一方、整備状況には自治体の人口規模による差がみられた。人口50万人以上の市町村では整備率が100%だったのに対し、10万人以上50万人未満は90.2%、5万人以上10万人未満は81.9%、1万人以上5万人未満は78.9%だった。
人口1万人未満の市町村では64.7%にとどまり、大規模な自治体との差が大きい。整備時期が決まっていない市町村では、人材の確保や自治体内部の調整、財源の確保などが課題として挙げられている。
中核機関には、成年後見制度の利用に関する相談を受け付けるだけでなく、本人を支える福祉・医療・司法関係者による支援チームの形成や、後見人からの相談対応などを担う役割が期待されている。
厚労省は都道府県に対し、市町村だけでは対応が難しい事案への助言、専門職を派遣する仕組みの整備、担い手の育成、小規模自治体間の広域的な連携調整などを求めている。
都道府県による成年後見制度の利用促進に関する取組方針は、47都道府県のうち36都道府県が策定済みで、策定率は76.6%だった。今後は、各地域に中核機関を設置するだけでなく、自治体の規模や人材状況に応じて都道府県がどのように支援を補うかが重要になる。
※本記事は会議資料に基づくもので、制度変更が決定したものではありません。
