沖縄県糸満市は10月30日、社会福祉法人愛の園福祉会が運営する小規模多機能型居宅介護事業所「かじまやぁぬ花」の指定を取り消したと公表した。処分日は2026年10月27日で、小規模多機能型居宅介護と介護予防小規模多機能型居宅介護の双方が対象である。
■勤務実態と記録、ケアの運営を問題視
市が挙げた理由は、運営基準違反、人員基準違反、人格尊重義務違反、虚偽報告、監査妨害、不正請求の6項目だ。当該事業所の従業者ではない人を介護職員数に加えたり、介護職員を看護職員として扱ったりした勤務形態一覧表が提出されていたとしている。
また、2025年9月24日の監査時には日中の利用者7人に管理者1人で対応し、その管理者も不在となる時間があったと認定した。身体拘束についても、緊急やむを得ない場合の要件確認や必要な手続を行っていなかったと説明している。
■返還と加算の請求額は計約954万円
不正請求では、居宅サービス計画を作成しないままの請求や、要件を満たさない加算、看護職員を配置していない期間の減算未適用などが示された。市は不正請求額681万3,695円に40%の加算額272万5,478円を加え、計953万9,173円を返還・請求の対象としている。返還が完了したという発表ではない。
■休止済みのため、処分による利用者への影響はないと説明
市によると、事業所は既に休止中であり、今回の処分による利用者への影響はない。指定の一時停止ではなく、指定取消という処分である点も区別して読む必要がある。
今回の公表は、勤務表だけでなく実際の配置、計画の作成・見直し、請求内容をつなげて確認する重要性を考える材料となる。各事業所の個別の算定可否をこの事例だけで判断せず、所管自治体の基準と実際の運営状況を照合する視点が必要だ。
