息切れ

(いきぎれ)とは?
Shortness of breath
(ショートネス・オブ・ブレス)
別名・関連する表現:労作時息切れ、息が上がる、息苦しさ、呼吸が苦しい

ひとことでいうと

歩行や階段などの動作で呼吸が速くなり、息が続かない、苦しいと感じる状態です。

息切れ

(いきぎれ)の意味

息切れは、歩行や階段、着替え、入浴などの動作で呼吸が速くなり、「息が続かない」「息が上がる」と感じる状態です。運動後の生理的な反応として起こることもありますが、以前より軽い動作で生じる場合は、心臓や肺、血液、体力低下などが関係している可能性があります。

原因には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎、心不全、狭心症、不整脈、貧血などがあります。長く安静が続いた後の廃用症候群や筋力低下、肥満、不安でも起こります。症状だけで原因を一つに決めつけないことが重要です。

高齢者では活動量を無意識に減らすことで息切れを避けている場合があり、本人が症状を訴えなくても、外出しなくなった、歩行速度が遅くなった、会話しながら歩けないといった変化に現れます。横になると悪化する、夜間に息苦しく目覚める場合は心不全なども考えます。

観察では、どの動作で起こるか、休むと何分で戻るか、呼吸数、脈拍、酸素飽和度、胸痛、咳、痰、むくみ、発熱を確認します。安静でも続く息切れ、急な悪化、胸痛や意識変化を伴うときは緊急性を考えます。

呼吸困難は本人が感じる呼吸の苦しさ全般を指し、息切れは特に活動との関係で使われることが多い表現です。介護では休憩を入れ、動作を分け、本人の呼吸に合わせて生活動作を調整します。

「年齢のせい」にしない生活変化

息切れは「高齢だから当然」と見過ごされがちですが、買い物の距離が短くなる、入浴に時間がかかる、食事中に休むなど、生活機能の低下として現れます。以前できていた活動との比較が変化を捉える手がかりです。

動作前に必要物品をそろえ、椅子を置き、立ち座りを減らすと負担を調整できます。呼吸を止めて力む動作は息切れを強めるため、ゆっくり息を吐きながら動くよう支援します。在宅酸素や吸入薬は指示された方法を守ります。

数日で急に悪化した、発熱や痰が増えた、むくみや体重増加がある場合は早めに相談します。安静時にも苦しい、唇が紫色、返答が鈍い場合は、通常の予定を待たず緊急対応を検討します。

現場で知っておきたいポイント

息切れがある人には、動作の負担と回復までの時間を具体的に確認します。

  • どの動作・距離で息切れが始まるか記録する
  • 呼吸数、脈拍、酸素飽和度、顔色を確認する
  • 咳、痰、胸痛、発熱、むくみの有無を確認する
  • 動作を分けて休憩を入れ、呼吸を整えてから再開する
  • 処方薬や酸素の自己調整を避け、指示を共有する

「何メートル歩くと」「何分で戻るか」など、再現できる形で記録すると医療職へ伝わりやすくなります。無理に訓練を続けることは避けます。

突然の強い息切れ、胸痛、意識障害、片脚の腫れなどがあれば、速やかに救急対応を検討します。

関連する用語

参考情報・参考文献

日本呼吸器学会「最近、階段を昇ると息切れがします」
労作時息切れの原因と受診の考え方を確認。
https://www.jrs.or.jp/citizen/faq/q10.html
参照日:2026年9月29日

日本呼吸器学会「突然、呼吸が苦しくなりました」
急な呼吸症状で考える原因と緊急性を確認。
https://www.jrs.or.jp/citizen/faq/q11.html
参照日:2026年9月29日

もくじ