低酸素血症
ひとことでいうと
低酸素血症
低酸素血症は、動脈血に含まれる酸素が正常より少ない状態です。血液が全身の臓器へ十分な酸素を運びにくくなり、呼吸困難、頻呼吸、動悸、意識変化などが起こることがあります。
原因には肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、肺水腫、肺血栓塞栓症などがあります。呼吸が浅い、気道が塞がる、肺で酸素を取り込みにくいなど、仕組みはさまざまです。
指先のパルスオキシメータで酸素飽和度(SpO2)を測ることがありますが、手指の冷え、体動、マニキュア、循環不良で誤差が出ます。数値だけでなく呼吸、意識、顔色を合わせて判断します。
低酸素血症は血液中の酸素低下を指し、低酸素症は組織で酸素が不足する状態を広く指します。高齢者では息苦しさを訴えず、ぼんやりする、食事が進まない、歩けないなどの変化で現れることがあります。
介護では医師の指示された酸素流量を守り、自己判断で変更しません。急なSpO2低下、意識障害、チアノーゼがある場合は緊急性を考えます。
数値と本人の状態を合わせてみる
パルスオキシメータの値が低いときは、まず指先を温め、安静にして再測定し、波形や脈拍表示も確認します。測定を繰り返すだけで本人の観察が遅れないようにします。
普段のSpO2が低めの人もいるため、個別の基準値と医師の指示を共有します。在宅酸素ではチューブの外れ・折れ、機器の作動、火気管理も確認します。
会話が続かない、呼吸が急に速い、唇が紫色、反応が鈍い場合は、数値の再確認より緊急対応を優先します。
現場で知っておきたいポイント
低酸素血症が疑われるときは、数値と症状を同時に確認します。
- 呼吸数、呼吸の深さ、努力呼吸を観察する
- SpO2、脈拍、意識、顔色を確認する
- 咳、痰、発熱、胸痛、むくみを確認する
- 在宅酸素の流量、チューブ、機器を確認する
- 無理な歩行や入浴を中止し楽な姿勢を整える
測定値は普段の値と症状を含めて共有します。酸素流量は自己判断で変えません。
意識低下、著しい呼吸困難、急なチアノーゼでは、速やかに救急対応を検討します。
参考情報・参考文献
日本呼吸器学会「慢性呼吸不全」
低酸素血症、慢性呼吸不全、在宅酸素療法の概要を確認。
https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/h/h-02.html
参照日:2026年9月29日
日本呼吸器学会「突然、呼吸が苦しくなりました」
急な呼吸困難と緊急性の高い原因を確認。
https://www.jrs.or.jp/citizen/faq/q11.html
参照日:2026年9月29日
