動悸

(どうき)とは?
Palpitations
(パルピテーションズ)
別名・関連する表現:心悸亢進、胸がドキドキする、脈が飛ぶ、心臓がバクバクする

ひとことでいうと

心臓の拍動を普段より強く、速く、不規則に感じる症状です。

動悸

(どうき)の意味

動悸は、心臓の拍動を普段より強く、速く、あるいは不規則に自覚する症状です。「ドキドキする」「脈が飛ぶ」「胸がざわつく」など訴え方はさまざまで、必ずしも心拍数の速さだけを意味しません。

原因には、心房細動などの不整脈、狭心症、心不全のほか、発熱、脱水、貧血、甲状腺機能異常、低血糖、薬の影響、緊張や不安があります。運動や驚きで一時的に起こる生理的な動悸もありますが、繰り返す、長く続く、随伴症状がある場合は評価が必要です。

高齢者では「胸が変」「落ち着かない」など曖昧な表現になることがあります。認知症がある人では、急に座り込む、顔色が変わる、活動を嫌がるといった行動変化として現れる場合もあります。脈拍を測り、速さだけでなく規則性や欠ける感じも確認します。

観察では、発症時刻、持続時間、動作や食事・服薬との関係、胸痛、息切れ、めまい、失神、冷汗の有無を確認します。胸痛、呼吸困難、意識低下を伴う動悸は緊急性を考えます。

介護現場では動作を中止して楽な姿勢を整え、血圧・脈拍・酸素飽和度を確認します。脈の乱れを自己判断で診断せず、記録とともに医療職へ伝えます。処方薬を独断で追加・中止しないことも大切です。

訴え方の違いと記録のコツ

動悸は発作が短いと受診時には消えていることがあります。本人や家族が、発症時刻、何をしていたか、何分続いたか、脈が速いか不規則かを記録すると診療に役立ちます。可能なら家庭血圧計やパルスオキシメータの値も残します。

カフェイン、飲酒、睡眠不足、脱水、発熱などとの関係も確認します。新しい薬の開始や飲み忘れがないか薬手帳で確かめ、自己判断で服薬を調整しません。

動悸とともに倒れそうになる、実際に失神した、胸痛や強い息切れがある場合は、通常の受診予定を待たず対応します。症状が治まっても初めての発作や反復する発作は相談が必要です。

現場で知っておきたいポイント

動悸の訴えがあったら、安静にして症状と脈の状態を確認します。

  • 発症時刻、持続時間、きっかけを記録する
  • 脈拍数と規則性、血圧、酸素飽和度を確認する
  • 胸痛、息切れ、めまい、失神、冷汗の有無を見る
  • 発熱、脱水、低血糖、服薬状況を確認する
  • 症状がある間は歩行や入浴を無理に続けない

脈を測るときは速さとリズムの両方をみます。測定値が一度正常でも、本人の訴えや普段との差を軽視しません。

胸痛、意識障害、強い呼吸困難、失神を伴う場合は、速やかに救急対応を検討します。

関連する用語

参考情報・参考文献

社会福祉法人恩賜財団済生会「動悸がする」
動悸の原因、随伴症状、受診を考える目安を確認。
https://www.saiseikai.or.jp/medical/symptom/palpitation/
参照日:2026年9月29日

国立循環器病研究センター「不整脈」
不整脈の種類、動悸・めまい・失神などの症状を確認。
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/arrhythmia/
参照日:2026年9月29日

もくじ