介護施設の透析患者受け入れを後押しへ|特養・老健・介護医療院の評価見直し案

2026.11.02
介護施設の透析支援と受け入れ評価の見直し案を示す、車いす対応の送迎車と施設、連携書類のイメージ

厚生労働省は11月2日の第273回社会保障審議会介護給付費分科会の資料で、透析患者を受け入れる介護保険施設への評価を見直す案を示した。対象は特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院である。2027年度介護報酬改定に向けた提案であり、新たな単位数や実施日は決まっていない。

■ 送迎だけではない継続的な支援

透析を必要とする人の入所生活を支えるには、通院の送迎だけでなく、日常や透析前後の健康観察、透析を行う医療機関との連携などが必要となる。資料では、透析患者の高齢化が進む一方、受け入れに対応できる施設が限られていることを課題として挙げている。

腹膜透析の患者を受け入れる場合にも、専門的な支援や感染予防などに対応する体制が必要である。今回の案は、こうした継続的な支援を介護報酬でどう評価するかを検討するもので、治療方法の変更や、介護職が行える医療行為の範囲を定めるものではない。

■ 特養は一連の支援を総合的に評価する案

特養では、2024年度の改定で、血液透析を受ける入所者への送迎を一定の要件で評価する「特別通院送迎加算」が設けられた。今回の特養に関する資料では、この加算を見直し、医療機関との連携体制を確保したうえで行う、送迎を含む一連の支援を総合的に評価する方向を提案している。地域密着型の特養も議論の対象である。

■ 老健・介護医療院でも受け入れ体制に着目

老健の資料と介護医療院の資料では、透析医療機関との連携や施設内の体制を整えたうえで、透析患者を受け入れた場合の評価を検討する案を示した。両施設でも付き添いや送迎を担う実態を踏まえたものである。

施設にとっては、移動の支援と日常の観察、医療機関への情報共有を切り離さずに捉える論点である。ただし、資料に示されたのは見直しの方向性であり、具体的な算定要件を含めて今後の検討事項となる。今回の資料公開をもって、新たな報酬が算定できるようになったわけではない。

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