大阪府岸和田市の岸和田徳洲会病院は9月19日、医師の指示を受けずに患者へ鎮静剤「プロポフォール」が投与された事案について、謝罪文を公表した。病院は患者と家族に経緯を説明して謝罪し、保健所に報告するとともに警察へ届け出た。患者の健康被害は確認されていない。
報道によると、投与したのは当時同病院に勤務していた20代の男性看護師。7月7日未明の夜勤中、別の患者に投与されていたプロポフォールを点滴のチューブから抜き取り、隣のベッドにいた80代の男性患者へ、医師の指示なく投与したという。
別の看護師が投与を目撃し、病院側へ伝えたことで発覚した。男性看護師は病院の聞き取りに対し、患者を落ち着かせたかったという趣旨の説明をしている。病院は9月14日付で、この看護師を懲戒解雇したと報じられている。
プロポフォールは、全身麻酔や人工呼吸中の鎮静などに使用される薬剤だ。呼吸の抑制や血圧の低下といったリスクがあるため、患者の状態を見ながら慎重に使用する必要がある。今回の事案では、医師の指示がなかったことに加え、別の患者に投与中の薬剤を抜き取って使ったことも問題となっている。
報道によると、岸和田保健所は病院への立ち入り検査を行い、9月8日付で是正を求める行政指導をした。病院は公式発表で、事実関係と発生原因の調査・検証を進めており、結果を踏まえて再発防止策を講じるとしている。
薬剤の保管時だけでなく、患者への投与が始まった後の管理や、現場で不適切な行為に気づいた際の報告も問われる事案だ。病院が調査結果を踏まえ、どのような再発防止策を示すかが注目される。
