介護予防の委託事業で不正請求|一宮市、約20万円の返還請求を見込む

2026.10.26
一宮市の介護予防委託事業での不正請求と約20万円の返還請求見込みを伝える、書類を配したニュース画像

愛知県一宮市は10月26日、社会福祉法人愛知慈恵会が受託する「いちのみや元気塾」で、委託料の不正請求があったと公表した。必要な従事者数を満たしていない日があったとして、市は概算で約20万円の返還請求を見込んでいる。

■利用者6人以上の日のうち45日で配置不足

市の公表資料によると、不正請求が行われていたと推定される期間は2024年2月下旬から2025年12月下旬まで。利用者が6人以上だった192日のうち、規定の従事者数を下回っていたのは45日で、23.4%に当たる。

市の実施要綱では、1回当たりの定員が5人までの場合は従事者1人を配置し、6人以上10人以下ではさらに1人を配置する必要がある。今回の発表は、この配置ルールと実際の勤務状況の食い違いを調べた結果である。

■出勤簿と提出書類の食い違いから調査

市は委託料の調査で、出勤簿の一部と提出書類に一致しない箇所を発見した。その後、従業員への聞き取りと資料の追加提出要請を行い、規定の人数に達していなかった日時を推定したとしている。

委託事業者への支払いは、利用者1人につき1回2,000〜3,000円で、運営経費分などが加わる仕組みである。返還請求の対象として見込むのは、配置人数が不足していた日における6人目以降の利用者94人分、概算で約20万円である。公表額は返還済みの金額ではなく、返還請求の見込額となる。

■要介護状態を防ぐ6か月のサービス

「いちのみや元気塾」は、市が介護事業所などに委託して実施する短期介護予防サービスである。市の事業案内では、要支援1・2の人や基本チェックリストで判定された65歳以上の事業対象者に、理学療法士などの専門職が6か月間、集中的に支援するものと説明している。デイサービス利用者は対象から除かれる。

通所と訪問を組み合わせ、運動機能の低下予防に加え、栄養、口腔機能、認知症予防を一体的に扱う。単に参加人数に応じて委託料を支払うだけでなく、定められた体制で支援を提供することが前提となる事業である。

■市は返還と適正な事業執行を指導へ

市は今後、金額の返還と事業の適正な執行について指導し、その他の措置も検討するとしている。10月26日の発表時点では、追加措置の内容は示されていない。今回公表された調査結果と、今後決まる措置を分けて捉える必要がある。

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