岐阜市民病院は8月25日、B型肝炎に感染した母親から生まれた子どもに、適切な母子感染防止策を講じられず、子どもが感染する医療事故があったと発表した。子どもはその後、肝細胞がんを発症した。病院は対応の過失を認め、3600万円を賠償する方針を示している。
病院によると、母親がB型肝炎に感染しているという情報が、産婦人科から小児科へ引き継がれていなかった。その結果、生後1カ月以降に必要なワクチン接種が行われなかった。
子どもは生後4カ月の時、別の病院で受けた血液検査によってB型肝炎ウイルスへの感染が判明した。2022年2月には肝細胞がんを発症した。
病院は再発防止策として、B型肝炎に感染した妊婦の情報を産婦人科と小児科が共有する会議を月1回開くとしている。
今回の事故で明らかになったのは、出産を担当する診療科が感染情報を把握していても、生まれた子どもの診療を担う診療科に伝わらなければ、継続して必要な予防措置を実施できないという問題だ。母子それぞれの診療に関わる情報を、担当が変わる際にどう確実に引き継ぐかが問われる。
