厚生労働省は8月31日、2025年の外国人雇用実態調査の結果を公表した。外国人労働者を雇用する事業所の46.2%が、日本語能力などによってコミュニケーションを取りにくいことを課題に挙げた。前年の43.9%から2.3ポイント上昇している。
調査対象となったのは、雇用保険の被保険者が5人以上で、外国人労働者を1人以上雇用している全国の事業所。抽出された9016事業所のうち3919事業所と、そこで働く外国人労働者1万4248人の有効回答を集計した。
調査から推計した外国人労働者数は約204万人で、前年の約182万人から増加した。在留資格別では「専門的・技術的分野」が42.1%、「身分に基づくもの」が24.0%、「技能実習」が21.7%だった。
一般労働者の「月間きまって支給する現金給与額」は平均29万2400円で、前年から6.4%増加した。特定技能は25万4100円で1.5%増、技能実習は21万3500円で1.7%増となった。専門的・技術的分野全体では30万6500円だった。
外国人を雇用する理由では、「労働力不足の解消・緩和のため」が68.2%で最も多かった。「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待して」が56.2%、「事業所の国際化や多様性の向上を図るため」が18.1%と続いた。
雇用上の課題は、意思疎通の難しさに続き、「在留資格申請などの事務負担が面倒・煩雑」が24.8%、「文化や価値観、生活習慣などの違いによるトラブル」が22.4%、「生活環境の整備にコストがかかる」が21.9%だった。
労働者への調査では、現在の会社の仕事を続けたいと答えた割合が81.2%だった。一方、今の会社を辞めて日本国内の別の会社に移りたいとの回答は6.1%、現在の仕事を続けながら別の仕事もしたいとの回答は5.3%となった。
今回の結果は介護業界だけを対象にしたものではなく、医療・福祉を含む18産業の外国人雇用全体を示している。ただし、人手不足を背景に外国人介護人材の受け入れが進むなか、日本語支援や在留手続き、生活環境の整備は介護事業所にも共通する課題となる。採用人数だけでなく、就労後の教育や相談体制まで含めた受け入れ準備が重要になりそうだ。
