重心

(じゅうしん)とは?
Center of Gravity
(センター・オブ・グラビティ)
【略:COG】
別名・関連する表現:身体重心、重心位置、center of gravity、COG

ひとことでいうと

身体にかかる重力が、ひとつの点に集中して作用すると考えたときの位置です。

重心

(じゅうしん)の意味

重心(じゅうしん)とは、物体にかかる重力が、ひとつの点に集中して作用すると考えたときの位置を指します。人の身体について考える場合には「身体重心」と表現されることもあります。

人の身体は、頭・体幹・腕・脚など複数の部分から構成され、それぞれに重さがあります。それらを合わせた身体全体の重さが作用すると考えた位置が身体の重心です。

重心の位置は常に同じではありません。立つ、座る、身体を前に傾ける、腕を伸ばすなど、姿勢や身体の動きによって重心の位置も変化します。

介護やリハビリでは、この重心の動きを利用することで、立ち上がりや移乗などの動作を行いやすくできます。そのため、「身体を持ち上げる」のではなく「重心をどこへ移すか」を考えることが重要になります。

重心移動とは?

重心移動とは、身体を動かすことで重心の位置を別の場所へ移していくことです。

例えば椅子から立ち上がるときには、座った状態から上半身を前へ傾け、身体の重心を前方へ移動させます。その後、足で身体を支えながら重心を上方へ移して立位になります。

立ち上がり動作では、座っているときの殿部と足底による広い支持基底面から、足底だけで構成される支持基底面へ重心を移す必要があります。

このように、立ち上がりや移乗では、重心を適切な方向へ移動させることが動作を行うための重要な要素になります。

現場で知っておきたいポイント

介助するときに「重いから持ち上げる」と考えると、介助者の腕や腰に大きな負担がかかります。

そこで重要になるのが、ご利用者様の重心を動かしたい方向へ誘導することです。

例えば立ち上がりでは、身体をいきなり上へ引き上げるのではなく、まず上半身を前傾させて重心を前方へ移します。足で身体を支えやすい位置まで重心が移ることで、ご利用者様自身の下肢の力を使いやすくなります。

一方、立位では重心を自由に動かせる範囲には限界があります。支持基底面と重心移動域を測定した研究でも、支持基底面と重心を移動できる範囲には密接な関係があることが示されています。

介護では、重心だけを見るのではなく、足の位置や支持基底面、姿勢、ご利用者様の身体機能を合わせて考えることが大切です。

関連する用語

参考情報・参考文献

鈴木誠「立ち上がり動作におけるバランスをどう見るか」理学療法学
2021年 第48巻 第4号 453-459頁
参照日:2026年9月7日

柊幸伸「支持基底面積と重心移動域の実測とその比較」理学療法科学
2008年 第23巻 第2号 229-234頁
参照日:2026年9月7日

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