前立腺がん

(ぜんりつせんがん)とは?
Prostate cancer
(プロステート キャンサー)
別名・関連する表現:前立腺癌

ひとことでいうと

前立腺の細胞が異常に増殖してできる悪性腫瘍です。初期は症状がないことが多く、進行すると排尿の変化や骨の痛みなどが現れる場合があります。

前立腺がん

(ぜんりつせんがん)の意味

前立腺がんは、男性の膀胱の下にある前立腺に生じる悪性腫瘍です。比較的ゆっくり進行するものもありますが、増え方や広がり方には違いがあります。年齢などが発症に関係し、高齢者の診療や在宅生活でも理解しておきたい疾患です。

初期には自覚症状がないことが多く、血液検査などをきっかけに見つかる場合があります。進行すると尿が出にくい、頻尿、血尿などが現れ、骨に広がると腰や背中の痛みが生じることもあります。ただし、排尿の症状は前立腺肥大症などでも起こり、症状だけでは区別できません。

診断には血液検査、画像検査、組織の検査などを組み合わせます。治療は進行度、がんの性質、全身状態、本人の希望に応じて選び、手術、放射線治療、薬物療法などを検討します。進行の危険が低い場合には、定期的に検査しながら状態を見守る監視療法を選ぶこともあります。

高齢者では、ほかの病気や身体機能、治療による生活への影響も含めて方針を考えます。治療後には尿失禁や疲れやすさなどが生じる場合があり、通院や排泄の支援が必要になることがあります。介護現場では病名だけで支援を決めず、本人の困りごとと医療職からの説明を共有し、安心して生活を続けられるよう支えます。

前立腺肥大症と前立腺がんは別の病気

前立腺肥大症は前立腺が大きくなる良性の病気で、前立腺がんとは異なります。尿が出にくい、夜間に何度もトイレへ行くなど、似た症状が生じることがありますが、前立腺肥大症が前立腺がんに変わるわけではありません。同じ人に両方の病気があることはあります。

排尿の状態が変わったときは、介助者が原因を決めつけず、いつから、どの場面で困るか、尿の出方や色に変化があるかを伝えます。診断や治療方針は、検査結果と全身状態などをもとに医師が判断します。既に受診している人も、新しい症状を共有することが大切です。

治療後の尿漏れは本人が話しにくい場合もあります。必要なパッドや衣服、トイレへの動線を整え、周囲に聞こえない場所で希望を確認します。水分を極端に控えさせたり、失敗を責めたりせず、医療職と相談しながら負担の少ない排泄支援を考えます。

現場で知っておきたいポイント

介助者は検査結果や治療を判断せず、排尿と生活の変化を観察・記録し、本人の困りごとを医療職へ伝えます。

  • 尿の出にくさ、回数、夜間の排尿、血尿など普段との違いを確認する。
  • 尿漏れが起こる場面、使用物品、皮膚の状態や本人の負担を記録する。
  • 腰や背中の痛み、歩行、食欲、疲れやすさの変化を共有する。
  • 治療や通院の日程、服薬の指示、相談先を確認して支える。
  • 自己判断で服薬や飲水を変えず、排泄の失敗を責めない。

排尿の症状を年齢や前立腺肥大症だけの影響と決めつけません。新しい変化が続く場合は看護師や医師へ相談し、本人の希望に沿って生活環境や介助方法を調整します。

尿がほとんど出ず下腹部が張って痛む、急に脚の力が入りにくくなる、強い背中の痛みとしびれが現れる場合は、速やかな医療評価につなげます。

関連する用語

参考情報・参考文献

国立がん研究センター がん情報サービス「前立腺がんについて」

疾患の概要、症状、前立腺肥大症との違いを確認。

https://ganjoho.jp/public/cancer/prostate/about.html

参照日:2026年10月5日

国立がん研究センター がん情報サービス「前立腺がん 治療」

治療の選択と治療後の尿失禁など生活への影響を確認。

https://ganjoho.jp/public/cancer/prostate/treatment.html

参照日:2026年10月5日

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