■ 医療型短期入所の受入体制強化を検討
厚生労働省は2026年10月22日の障害福祉報酬改定検討チームで、医療型短期入所の欠席時対応を加算で評価する方向性を示した。令和9年度の障害福祉報酬改定に向けた論点で、医療的ケアが必要な子どもや大人の地域生活を支える受入体制の強化を目指す。
短期入所は、家族が一時的に介護から離れて休息するレスパイトや、介護者の病気、冠婚葬祭、緊急時などに対応するサービス。今回の案は、そのうち病院などで提供する医療型短期入所を対象としたもので、介護保険のショートステイ全般に新加算を設けるという話ではない。
■ 利用中止でも必要な看護体制の維持が課題
資料では、医療的ケア児者の受入れには看護職員を中心とする専門的な体制が必要な一方、障害福祉分野では看護職員の確保が難しいと説明。利用がない場合も一定の看護体制を維持する必要があり、事業所の経営負担が大きいとの意見を紹介した。
体調不良で予定していた利用を取りやめても、受入れのための費用は発生する。このため、他の通所サービスと同様に、欠席時の対応を加算で評価してはどうかと提案した。検討されているのは障害福祉報酬上の評価であり、利用者に一律のキャンセル料を課すことが決まったわけではない。
■ 老健・介護医療院の手続き簡素化も論点
医療型短期入所は、病院や診療所に加え、介護老人保健施設や介護医療院でも実施できる。令和6年度の報酬改定では、老健の指定申請で提出した書類と同様の内容の書類について、医療型短期入所の指定申請時に省略できるよう簡略化が図られている。
今回の資料では、老健や介護医療院で実施する事業所を増やすため、手続きを更に簡素化する方策などを検討するとした。すでに行われた書類の簡略化と、今後の追加策は区別して捉える必要がある。
■ 加算の単位数や算定要件は今後の議論
医療型短期入所の供給体制そのものを強化するための評価も、あわせて検討する方針である。ただし、今回示されたのは検討の方向性であり、欠席時対応の加算の単位数、対象となる欠席の条件、具体的な算定要件は確定していない。
家族の休息と本人の地域生活を支えるサービスを継続できるかが論点となる。事業者や利用者にとっては、現在の利用ルールが直ちに変わるものではなく、今後示される制度の詳細を確認する段階にある。
