尼崎市、障害福祉2事業所の指定取消を公表|放デイは更新日へ遡及

2026.10.25
尼崎市の障害福祉2事業所への指定取消と、サービスごとに効力日が異なる点を伝える図。書類はイメージ。

尼崎市は10月23日更新の公式ページで、株式会社ラブリーケアが運営する「くろーばー」と「ラブリーケア」の指定取消処分を公表した。対象は、放課後等デイサービス、児童発達支援、生活介護、就労継続支援B型の4サービスである。

市の公表資料は指定取消日を2026年12月1日としている。ただし、「くろーばー」の放課後等デイサービスについては、取消処分の効力が指定更新日の2025年1月21日に遡る。2事業所が同じ日から一律に指定を失うと読むことはできず、サービスごとの扱いを分けて確認する必要がある。

■ 人員配置と減算をめぐる不正請求

市によると、「くろーばー」では、児童発達支援管理責任者として必要な実務経験を満たしていない者を配置した期間や、同責任者が不在だった期間に、必要な減算をせず給付費を請求・受領していた。

「ラブリーケア」でも、サービス管理責任者が配置されていなかった期間に、減算せず給付費を請求・受領したと市は認定した。今回の処分は、単に人手が不足していたという問題だけでなく、実際の配置状況と給付費請求が対応していなかった点を含む。

■ 指定更新や監査資料にも問題

「くろーばー」の放課後等デイサービスでは、実務経験を満たすかのような虚偽の届出で実践研修を受講・修了した者を配置するとして、2025年1月に指定更新を受けたとされる。市は不正の手段による指定更新と位置付け、一体的に運営する児童発達支援も処分対象とした。

監査に際して提出された資料についても、市は虚偽報告を認定した。「くろーばー」では虚偽のタイムカード、「ラブリーケア」では既に退職したサービス管理責任者名で作成した虚偽の個別支援計画等が提出されたという。以上は市が行政処分資料で認定・公表した内容であり、刑事手続きの有無を示すものではない。

■ 返還に40%を加算、金額は未記載

市は、不正に請求・受領した給付費の返還を求め、返還額の40%に相当する加算額も徴収するとしている。公表資料には具体的な返還総額は記載されていない。

この事例を他の事業所の運営管理に照らすと、研修修了の有無だけでなく、その前提となる実務経験、実際の勤務・配置、個別支援計画、請求内容の整合性が重要な確認点となる。一方、今回の資料から利用者の移行先や個別の支援継続状況までは確認できない。処分の内容と、利用者ごとの今後の対応は区別して捉える必要がある。

出典:尼崎市「指定取消等事業者情報」、行政処分の公表資料(PDF)。

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