認知症による高齢者の行方不明が依然として深刻な状況となっている。
警察庁のまとめによると、昨年1年間に届け出があった認知症の行方不明者は全国で1万7345人。前年より776人減少したものの、高い水準が続いている。
男女別では男性が9715人(56.0%)、女性が7630 人(44.0%)で、男性の割合が高かった。また、行方不明の原因に占める認知症の割合は、70代で62.1%、80歳以上では77.3%に達しており、高齢になるほどリスクが高まる実態が浮き彫りとなった。
発見までの時間も生存率を左右する重要な要素となっている。認知症による行方不明者のうち、発見された人の94.8%は届け出から3日以内に生存した状態で所在が確認されていた。一方で、届け出から15日以上経過すると、死亡した状態で発見される割合が高くなるという。
警察庁は、認知症のある人が行方不明になった際には早期の通報と迅速な捜索が重要だと指摘している。GPS機器などを活用して発見されたケースでは、84.9%が届け出当日に所在を確認できており、テクノロジーを活用した見守り体制の整備が有効な対策の一つとして期待されている。
