介護カスハラ、サービス拒否の判断基準明確化を検討|厚労省

2026.09.02

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訪問介護バッグや重要事項説明書を置いた明るい室内で、介護カスハラを理由とするサービス拒否の判断基準明確化が検討されていることを伝える画像。

厚生労働省は、2027年度の介護報酬改定に向け、利用者や家族からのカスタマーハラスメントに対する介護事業所の対応を強化する方策の検討を始めた。職員の安全確保を目的に、サービス提供を拒否できる「正当な理由」の位置付けや、発生時の柔軟な対応などを議論する。

介護サービス事業者は、運営基準によって正当な理由なくサービスの提供を拒否してはならないとされている。一方、カスハラを理由に契約を解除できるかどうかは、個別の状況に応じた判断となっている。

厚労省のハラスメント対策マニュアルでは、契約解除を判断する際、被害の重大性や再発の可能性、契約解除以外の防止策の有無、利用者が受ける不利益などを考慮する必要があるとしている。

今回の検討では、職員の安全を守ることと、利用者に必要なサービスを継続して提供することの両方を踏まえ、運営基準などでどのような対応を示せるかが論点となる。

厚労省が示した調査結果によると、居宅介護支援事業所に勤務するケアマネジャー1293人のうち、過去1年間にカスハラを受けた経験が「ある」と答えた割合は33.7%だった。

カスハラを行った相手は、利用者の主介護者やキーパーソンが44.8%、利用者本人が27.6%。内容別では、暴言や侮辱、脅迫などの「言葉の暴力や精神的な攻撃」が31.9%で最も多く、「過度な要求や不当な要求」が25.2%、「不当なクレームや根拠のないクレーム」が19.8%だった。

有効と考える対策では、「契約書や重要事項説明書などに、カスハラがあった場合は契約を解除する旨を記載する」が12.7%で最多だった。相談窓口や担当者の設置、行政機関による支援、研修や事例共有なども挙げられている。

2026年10月からは、改正労働施策総合推進法により、介護事業者を含むすべての事業主にカスハラ防止に必要な雇用管理上の措置が義務付けられる。今後は相談体制の整備だけでなく、どの段階で警告や契約解除を検討するのか、事業所内で判断基準と対応手順を共有することが重要になりそうだ。

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