訪問介護の安全対策に13億円要求|GPS・防犯カメラ・複数名訪問も対象

2026.09.09

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訪問介護事業所に設置された防犯カメラと、職員用のGPS、ICレコーダー、緊急通報用スマートフォン。厚労省は在宅系サービスの安全対策に13億円を要求した。

厚生労働省は、2027年度予算の概算要求に、在宅系介護サービスの安全対策を支援する新事業として13億円を盛り込んだ。防犯カメラやGPS、ICレコーダーの導入に加え、カスタマーハラスメント対策として複数名で利用者宅を訪問する際の費用なども補助対象に含める。

新事業の名称は「地域における在宅系サービス継続のための安全対策推進支援」。訪問介護をはじめ、屋外での移動や利用者宅への訪問を伴う在宅系サービスの安全確保を目的としている。

厚労省は、在宅系サービスの従事者を取り巻くリスクとして、利用者宅などでの犯罪被害、暴力行為、著しい迷惑行為を挙げた。自然災害の激甚化や野生鳥獣による被害も含め、安全上のリスクが多様化しているとしている。

事業所の安全対策では、防犯カメラやセンサーライトのほか、暑さ対策となるサーキュレーターや断熱カーテンなどを補助対象として例示した。

職員が使用する安全用品としては、GPS、防護ベスト、ICレコーダー、護身用スプレーなどが挙げられている。ネッククーラーや冷感ポンチョ、鳥獣対策用の音声機器も対象に含まれる。

カスタマーハラスメント対策では、事業所や市町村などが必要と判断した場合に、複数名で利用者宅へ同行訪問する取り組みを支援する。

介護報酬上の複数名訪問加算とは別に、安全確保のために同行者を確保する費用を補助する仕組みとなる。具体的な利用条件や対象サービス、補助額などは、今後の予算編成や自治体の事業設計を確認する必要がある。

自治体やケアマネジャーなどの専門職、警察、法律の専門家が参加する協議会の開催も補助対象となる。個々の事業所だけに対応を任せず、地域で情報共有や対策を検討する体制の構築を支援する。

事業の実施主体は都道府県と市区町村。費用は国が3分の2、都道府県・市区町村が3分の1を負担する仕組みが示されている。

訪問現場では、職員が単独で利用者宅に入る場面も多い。防犯用品の導入だけでなく、危険が想定される訪問を複数名で行うことや、警察・行政などへ相談できる体制を地域で整えることが、安全確保につながる。

ただし、13億円は2027年度予算の概算要求額であり、現時点で予算の成立や事業の実施が決まったわけではない。補助対象や申請方法についても、今後変更される可能性がある。

事業内容は厚生労働省の2027年度概算要求資料に掲載されている。

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