介護在宅系を学ぶ学生が就職先選びで重視する条件は、「職場の雰囲気」が86%、「給与水準」が62%だった。エヌ・デーソフトウェアが10月20日に公表した、学生の就職意識調査で明らかになった。
調査は10月7〜9日、東京ビッグサイトで開催された「第53回 国際福祉機器展 H.C.R.2026」の同社ブースで実施。回答した学生178人について、学ぶ分野や学年、就職意欲などによる違いを分析した。
■ 就職先に求める条件は専攻によって違い
介護在宅系では、「職場の雰囲気」を挙げた割合が「給与水準」を24ポイント上回った。障がい福祉でも雰囲気が75%、給与が64%、介護施設系ではそれぞれ68%、63%となった。
一方、医療を学ぶ学生は給与が66%、雰囲気が53%で、比較された4分野のうち、唯一給与の割合が高かった。
同じ介護・福祉・医療に関わる学生でも、就職先に求める条件の比重は一様ではない。ただし、介護在宅系でも6割以上が給与を挙げており、「給与は重視されていない」と受け取ることは適切ではない。
■ 福祉・介護分野への就職希望は全体で61%
卒業後に福祉・介護分野への就職を「強く希望する」「ある程度希望する」と答えた学生は、回答者全体の61%だった。
回答者の内訳は、1〜2年生が117人、最終学年・就職活動中が61人である。調査方法は、ブース内のタブレットを使った選択式アンケートだった。
今回の調査は異なる学年の学生の回答を比べたものであり、同じ学生の意識の変化を追跡したものではない。学年による差から、在学中に就職意欲が低下したと断定することはできない。
■ 採用では待遇と職場環境を具体的に伝える
事業所の採用活動では、給与や勤務条件に加え、入職後にどのような人と働き、困ったときに誰へ相談できるのかを伝えることも検討材料となる。
例えば、見学時に職員同士の連携を見てもらうことや、新人への指導・相談体制を説明することは、抽象的な「働きやすい職場」という言葉を具体化する方法だ。ただし、こうした取り組みによる採用効果を今回の調査が検証したわけではない。
■ 全国の学生全体を代表する調査ではない
対象は、同社の展示ブースを訪れた学生に限られる。86%という数値も、178人全体ではなく、介護在宅系を学ぶ学生の回答である。
全国の学生や介護職への就職希望者全体に、そのまま当てはめることはできない。採用方針を考える際には、自事業所の応募者や見学者の声と合わせて参考にする必要がある。
調査の詳細は、エヌ・デーソフトウェアの公式発表で確認できる。
