介護事故の報告システム、2027年4月頃稼働予定|厚労省が様式見直し案

2026.10.21
ノートパソコンと報告書で介護事故情報の記録・共有を表現したイメージ

厚生労働省は2026年10月21日、介護現場の事故情報を一元的に集める「介護現場における事故情報報告システム」を構築し、2027年4月頃から稼働する予定であると公表した。あわせて、システムで扱う報告内容をそろえるため、事故報告書の様式見直し案を示した。

現時点では様式の内容を調整している段階である。今回の事務連絡は、2027年度からの事務に備えて案を周知するもので、直ちに新しい様式へ切り替えることを通知したものではない。

■ 全国の事故情報を分析し、現場の予防に生かす

新システムは、介護サービス情報公表システムのサブシステムとして整備する予定である。全国の事故情報から傾向や原因を分析し、事故防止に役立つ情報を現場へ還元する仕組みをつくることが目的だ。

厚労省は、稼働後に見直し様式の内容をシステムの入力フォームへ反映する予定としている。自治体担当部局の連絡先も掲載する予定で、連絡先の情報提供については別途依頼する。

■ 事故前の状態と原因分析を記録する様式案

見直し案には、事故の直前に利用者がどのような状態だったかを記入する欄が設けられている。普段との違いや疲労、眠気などを記録し、発生時の状況と対応は時系列で整理する構成だ。

原因分析と再発防止策は、利用者の行動や状態変化、組織運営、手順、環境・設備、介護技術、職員間の連携などの観点ごとに記入する。事故の結果だけでなく、発生に至る状況と、その後の改善策を分けて整理する様式である。

■ 第1報の「5日以内を目安」は既存の取扱い

見直し案には、第1報を事故後速やかに、遅くとも5日以内を目安に提出する旨も記されている。ただし、この目安は2024年11月29日付の通知ですでに示されており、今回新設する期限ではない。

同通知は、死亡した事故や、医師の診断により投薬・処置などの治療が必要となった事故を原則として全て報告する対象とし、それ以外は自治体の取扱いによるとしている。第1報の後も、状況の変化に応じて追加報告を行い、原因分析や再発防止策は作成できた段階で報告する取扱いだ。

また、施設等には事故発生時に市町村や家族等へ速やかに連絡し、必要な措置を講じることが求められている。第1報の提出目安を、連絡や初期対応を待ってよい期間と取り違えないことが重要である。

■ 新様式の確定と運用の案内を確認

今回示されたのは、システムの稼働予定と調整中の様式案である。事業所では現在の自治体への報告手続と区別しながら、記録項目や原因分析の方法を確認しておくことが、今後の案内を受けた際の準備につながる。

具体的な稼働日や操作手順は今回の資料では示されていない。今後の厚労省・自治体の案内を確認する必要がある。

出典:厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1548」(2026年10月21日)、厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1332」(2024年11月29日)

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