訪問栄養指導、30分未満も評価案 厚労省が居宅療養管理指導の見直しを提案

2026.10.21
魚と野菜の食事、時計、チェックリストを添え、訪問栄養指導の30分未満評価案を伝える画像

厚生労働省は2026年10月19日の第271回社会保障審議会介護給付費分科会で、管理栄養士による居宅療養管理指導の見直し案を示した。30分未満の栄養指導への新たな評価と、医師の指示に基づく栄養スクリーニングの算定対象への追加が柱である。2027年度介護報酬改定に向けた議論であり、制度変更が決まったわけではない。

■ 現行は30分以上、短時間の支援が課題

管理栄養士の居宅療養管理指導は、計画的な医学的管理を行う医師の指示を受け、栄養管理に関する情報提供や指導・助言を30分以上行うことが現行の要件である。厚労省は、訪問して支援しても時間が30分に届かず、報酬を算定していないケースがあると説明した。

支援内容は食事の形態や栄養補助食品の使い方、栄養素の摂取量など多岐にわたる。今回の案は、こうした30分未満の情報提供や指導・助言にも新たに評価を設けるものだ。単に訪問時間を短くする話ではなく、現在は時間要件により算定できない支援をどう評価するかが論点となる。

■ 栄養スクリーニングも算定対象に追加案

現行の算定対象は、特別食を提供する必要がある人、または低栄養状態にある人である。一方、在宅の要支援・要介護者には低栄養のおそれがある人もおり、医療専門職につながらないまま栄養介入は不要と判断される場合があるという。

そこで、医師の指示に基づいて管理栄養士が行う栄養スクリーニングを、算定対象に加える案が示された。栄養上のリスクを確認する段階から評価し、必要な介入につなげる考え方である。低栄養が明らかになってからの指導だけでなく、その前の把握を支える点が注目される。

■ 介護現場は相談につなぐ情報を整理

実務上は、食事量や体重の変化など、介護職が日常の支援で把握した情報を、ケアマネジャーや主治医と共有する流れを確認しておくことが考えられる。栄養の相談先となる管理栄養士との連絡方法も整理しておけば、専門的な評価につなげやすい。これは今回の案を踏まえた現場への示唆であり、新たな義務が示されたものではない。

■ 単位数や細かな要件は今後の確認事項

今回の資料には、30分未満の区分の具体的な下限時間や単位数、新たな評価の開始日は示されていない。スクリーニングの詳細な実施・算定要件も引き続き確認が必要だ。事業所が今回の提案だけを根拠に請求方法を変えることはできず、今後の審議と正式な告示・通知を確認する必要がある。

出典:厚生労働省「第271回介護給付費分科会」資料一覧/資料5「居宅療養管理指導」16・20ページ

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