厚生労働省は9月3日、2026年度の地域別最低賃金について、全国47都道府県の地方最低賃金審議会による答申結果を公表した。全国加重平均は時給1177円で、前年度の1121円から56円引き上げられる。
56円の引き上げは、1978年度に現在の目安制度が始まって以降で2番目に大きい。すべての都道府県で54円から65円の引き上げが答申された。
厚労省が公表した都道府県別の答申状況によると、改定後の最低賃金が最も高いのは東京都の1280円で、神奈川県が1279円、大阪府が1231円と続く。最も低いのは宮崎県の1085円。最高額に対する最低額の割合は84.8%となり、前年度の83.4%から改善した。
引き上げ額が最も大きいのは佐賀県の65円。鹿児島県が64円、高知県と沖縄県が63円となった。大阪府、東京都、神奈川県の引き上げ額はそれぞれ54円だった。
今回公表された金額は、各地方最低賃金審議会による答申段階のもの。今後、関係する労使からの異議申し出に関する手続きを経て、各都道府県労働局長が正式に決定する。
新しい最低賃金は、都道府県ごとに2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効する予定。発効日は、異議申し出の状況などによって変更される場合がある。
最低賃金は、正社員だけでなくパートやアルバイトなどを含む労働者に適用される。介護・福祉事業所では、短時間勤務の介護職員や補助職、事務職などの時給が新たな最低賃金を下回らないか確認する必要がある。
最低賃金に近い時給を設定している事業所では、対象職員だけを引き上げることで、経験年数や役職の異なる職員との賃金差が縮まる可能性もある。発効日までに、給与設定だけでなく、既存職員の賃金バランスや求人票の時給表示も確認しておくことが求められる。
