厚生労働省の指定難病検討委員会は9月1日、VEXAS症候群と特発性周辺部角膜潰瘍の2疾患を、2028年度から指定難病に追加する方針を了承した。正式に追加されると、指定難病は現在の352疾患から354疾患となる。
委員会では、2028年度の適用に向けて15疾患を検討した。発病の仕組みや病態の解明が十分でないこと、治療方法が確立していないこと、長期の療養を必要とすること、患者数が人口の0.1%程度に達しないこと、客観的な診断基準があることなどを踏まえて審議した。
VEXAS症候群は、血液をつくる細胞に生じたUBA1遺伝子の後天的な変異に関連する自己炎症性疾患。成人になってから発症し、患者のほとんどを男性が占める。発熱や皮膚症状、軟骨炎、肺病変、関節炎などがみられ、血球減少や骨髄異形成症候群を伴う場合もある。
2020年に初めて報告された疾患で、根本的な治療方法は確立されていない。厚労省の資料では、国内の患者数を1000人未満と推計している。
特発性周辺部角膜潰瘍は、明らかな全身疾患がないにもかかわらず、角膜の周辺部に潰瘍が生じる疾患。急速に進行して角膜に穴が開くことがあり、視力低下につながる。厚労省は患者数を500人から1000人程度と推計している。
指定難病になると、診断基準と重症度分類などの要件を満たした患者は、申請と認定を経て医療費助成を受けられる。指定された疾患の患者全員が自動的に対象となるわけではない。
今後、所定の手続きを経て正式に指定される見通し。2疾患の追加によって、患者の経済的負担の軽減に加え、診断基準の普及や患者データの蓄積、治療法の研究が進むことが期待される。
