- どの動作が全介助で、どの部分は本人ができるか
- 一人介助で安全か、二人介助や福祉用具が必要か
- 痛み、息切れ、疲労、皮膚トラブルがないか
- 本人の希望とペースが尊重されているか
全介助
ひとことでいうと
全介助
全介助とは、食事、移乗、排泄、更衣、移動など特定の生活動作について、本人だけでは完了できず、介助者が一連の動作を全面的に支える状態を指します。介護現場では「全介」と略して呼ばれることがありますが、何の動作が全介助なのかを明確にする必要があります。
全介助は、本人に何もできることがないという意味ではありません。声かけに応じて視線を向ける、手すりを握る、口を開ける、袖に腕を通すなど、動作の一部に参加できる場合があります。残っている力や理解力を生かすことは、自立支援と尊厳の保持につながります。
必要な介助量は、筋力や麻痺だけでなく、認知機能、痛み、呼吸状態、疲労、意欲、福祉用具、環境によって変化します。午前と午後、体調の良い日と悪い日で異なることもあるため、固定的なラベルとして扱わないことが大切です。
要介護認定の調査では、「一部介助」「全介助」などは単純な手間の多さではなく、実際にどのような介助方法が行われているかを表す選択肢として扱われます。日頃の状況と異なる一時的な介助や、過剰な介助で本人の力が使われていない場合は、具体的な状況を記録して共有します。
安全な全介助には、介助者の力任せではなく、複数人介助、リフト、スライディングボード、特殊寝台などを適切に選ぶ視点が欠かせません。本人と介助者双方のけがを防ぐため、専門職による動作評価と介助方法の統一が重要です。
全介助でも本人の参加を大切にする
介助前に行うことを説明し、反応を待ちます。小さな動きでも本人が参加できる部分を確認し、その部分まで介助者が奪わないようにします。
介助方法はケアプランや個別の手順に基づきます。状態が変わったときは、以前の方法を続けず、看護師やリハビリ職へ相談します。
現場で知っておきたいポイント
全介助では次の点をチームで確認します。
介助量が急に増えた場合は、感染症、脱水、脳卒中、骨折など体調変化の可能性も含めて報告します。
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参考情報・参考文献
厚生労働省「要介護認定における認定調査票記入の手引き」
見守り等・一部介助・全介助の考え方と判断例を確認。
参照日:2026年9月23日
厚生労働省「患者調査 用語の解説」
食事、移動、排泄等における介助区分の定義を参照。
参照日:2026年9月23日
