発熱

(はつねつ)とは?
Fever
(フィーバー)
別名・関連する表現:熱発、熱が出る、体温上昇、微熱、高熱

ひとことでいうと

発熱とは、感染や炎症などにより体温調節の設定が変化し、普段より体温が高くなった状態です。

発熱

(はつねつ)の意味

発熱は、感染や炎症などに反応して体温調節中枢の設定温度が上がり、体温が普段より高くなる状態です。介護施設の感染対策では、おおむね38℃以上、または平熱より1℃以上の上昇を発熱の目安とする考え方があります。ただし平熱には個人差があり、測定部位や時間帯、活動、入浴、室温でも変化するため、本人の平熱との比較が重要です。

原因には風邪、インフルエンザ、肺炎、尿路感染症、皮膚感染症などがあります。薬剤、熱中症、脱水、自己免疫疾患などでも体温が上がることがあります。高齢者は感染症があっても高熱が出にくく、食欲低下、ぼんやりする、動けない、失禁が増える、呼吸が速いといった変化が先に現れる場合があります。

観察では体温だけでなく、呼吸数、脈拍、血圧、SpO2、意識、顔色、発汗、悪寒、咳・痰、排尿、皮膚、食事・水分量を確認します。発熱により水分が失われると脱水が進みやすくなるため、飲水可能な人には指示された方法でこまめに勧めます。衣類や寝具、室温を調整し、安静を保ちますが、寒気が強い時期と熱が上がり切った後では快適な環境が異なります。

介護職だけで原因を診断したり、自己判断で解熱薬を追加したりしてはいけません。呼吸困難、反応低下、けいれん、強い胸痛、急激な全身状態の悪化がある場合は緊急性があります。発症時刻、最高体温、随伴症状、摂取量、排泄、服薬、接触状況を記録し、看護職や主治医へ速やかに共有します。

高齢者では体温だけで重症度を判断しない

測定値が高いときは、厚着や電気毛布、運動直後、入浴直後などの影響を確認し、適切な条件で再測定します。ただし、ぐったりしている人に再測定を繰り返して連絡を遅らせてはいけません。体温と同時に全身状態を確認し、事業所の連絡基準に従います。

施設や家庭では感染拡大防止も必要です。咳、嘔吐、下痢、発疹などを確認し、手指衛生、換気、必要な個人防護具を用います。共有物品は手順に沿って清掃し、症状のある人の動線を調整します。食事や水分が取れない、尿が少ない、意識がいつもと違う場合は、体温がそれほど高くなくても早めに相談します。

現場で知っておきたいポイント

発熱時は数値の記録だけでなく、原因の手掛かりと重症化サインを観察します。

  • 平熱、測定時刻、測定部位、活動・入浴直後かを確認する
  • 呼吸、脈拍、血圧、意識、顔色、悪寒、痛みを観察する
  • 咳・痰、排尿、皮膚、嘔吐・下痢など伴う症状を確認する
  • 飲水できるか、食事量、尿量、口腔内の乾燥を確認する
  • 手指衛生と必要な感染対策を行い、共有物品を適切に扱う

呼吸が苦しい、呼びかけへの反応が悪い、けいれん、唇の紫色化、急な麻痺などがあれば緊急対応につなげます。解熱後も原因が解決したとは限りません。経過と水分・排泄を継続して観察し、医療職の指示を確認します。

関連する用語

参考情報・参考文献

厚生労働省「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」

高齢者の発熱の目安、観察と感染管理の考え方を確認。

https://www.mhlw.go.jp/content/000500646.pdf

参照日:2026年9月28日

済生会「発熱」

発熱の仕組み、原因、症状と受診の考え方を確認。

https://www.saiseikai.or.jp/medical/symptom/fever/

参照日:2026年9月28日

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