埼玉県が介護人材確保を国に要望|賃金・地域区分・訪問介護の見直し求める

2026.11.08
介護施設と住宅の模型、要望書を置いた机で介護人材と安定運営への要望を表すイラスト

埼玉県は2026年11月6日、医療・介護・福祉分野の人材確保と安定運営などに関する要望を財務省に行った。大野元裕知事が山口晋財務大臣政務官に要望し、介護分野では2027年度の報酬改定を見据えた処遇改善や、地域の実情を踏まえた報酬の見直しを求めた。(出典)

■人材確保と事業継続を一体で求める

県の要望書は、物価や人件費が上がる一方、公定価格を中心とする収入では負担を転嫁しにくいことを、各分野に共通する課題として挙げている。介護職員と介護支援専門員の給与水準についても、全産業平均と比べて低い状態にあるとの認識を示した。

その上で、人材の確保・定着に向けた施策を続けるため、2027年度以降も財政措置を講じるよう要請した。介護現場で働く全ての職員の給与引き上げと、専門性に見合う賃金を得られる報酬の設定も求めている。(出典)

■地域区分に通勤や経済活動の実情を

地域区分では、国家公務員の地域手当を基準とする考え方を見直し、通勤や経済活動の広がりを踏まえた区分や補正を求めた。県内と東京都の隣接地域などで差が残るという課題を背景に、地域で介護職員を安定的に確保できる仕組みを国に求めた形だ。

事業所の所在地に関わる報酬の設定と、そこで働く人材の確保を結び付けた要望である。具体的な区分を県が変更したわけではなく、自治体との丁寧な議論を経て地域の実情を反映するよう求めている。(出典)

■訪問介護の経営実態を踏まえた対応も

県は、食材費や燃料費などの上昇に対応した報酬の見直しも要望した。2024年度改定で基本報酬が減額された訪問介護などについては、事業者の経営実態を正確に把握し、2027年度改定で適切な措置を講じるよう求めている。

今回の発表は埼玉県による国への要望であり、給与の引き上げ額や報酬の改定内容が決まったことを示すものではない。介護現場への影響を考える際には、県が示した課題と、今後国が決める具体的な制度内容を分けて確認する必要がある。(出典)

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