慢性腎臓病(CKD)
ひとことでいうと
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病は、腎臓の障害または機能の低下が3か月以上続く状態の総称です。英語のChronic kidney diseaseを略してCKDと呼びます。尿たんぱくなどの異常や腎臓のろ過機能の低下をもとに判断し、症状の有無だけで決めるものではありません。
背景には糖尿病、高血圧、腎炎などがあり、加齢や生活習慣も関係します。腎臓は老廃物を尿へ排出し、水分や塩分などのバランスを調整しています。CKDが進行すると腎不全に至ることがあるほか、心筋梗塞や脳卒中の危険とも関わるため、早期からの管理が重要です。
初期は自覚症状が乏しく、健診や持病の検査で分かることがあります。進行するとむくみ、疲れやすさ、食欲低下などが現れる場合があります。高齢者では複数の持病や薬、食事量の低下が重なりやすく、介護・在宅支援では普段の体重や生活の変化を共有する視点が大切です。
診断は医師が尿・血液検査や経過を確認して行い、原因疾患への治療と血圧・血糖、生活習慣の管理などを進めます。CKDと診断されても、全員がすぐに透析を必要とするわけではありません。食事や水分、薬の方針は病状に応じて異なり、支援者は個別の指示を確認して生活を支えます。
食事・水分の調整は個別の指示を確認する
CKDの方の食事では、塩分、たんぱく質、カリウムなどの調整を検討する場合がありますが、必要な制限は病状や検査値によって異なります。「腎臓病だから」とすべての食品を一律に減らすと、食べる量が落ち、低栄養や筋力低下につながるおそれがあります。
本人に出ている具体的な指示を確認することが基本です。医師や管理栄養士へ、食欲、体重、普段の食事内容、飲み込みやすさを伝え、続けられる方法を相談します。水分も、むくみの有無だけで増減を判断しないようにします。
薬によっては腎機能に合わせた調整が必要になります。処方薬に加え、市販の痛み止めやサプリメントを使っている場合も医師・薬剤師へ共有します。支援者が検査値を解釈して薬を変更するのではなく、指示が生活の中で実行できているかを確かめます。
現場で知っておきたいポイント
介助者は腎機能や治療を判断せず、日々の生活と体調の変化を観察・記録し、医療職へ共有します。
- 体重、むくみの部位や程度、呼吸の変化を普段と比較する。
- 尿の回数や量、食欲、食事・水分量、だるさの変化を記録する。
- 指示された血圧測定や受診・検査の予定を確認する。
- 処方薬、市販薬、サプリメントと、飲み忘れや気になる変化を共有する。
- 食事や水分を一律に制限したり、薬を自己判断で増減したりしない。
生活上の指示は多職種で共有し、食事がとれない、むくみが急に増えたなどの変化は早めに相談します。
強い息苦しさ、意識や反応の低下、急激な全身状態の悪化があれば、通常の経過観察を続けず速やかな医療評価につなげます。
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参考情報・参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット「CKD / 慢性腎臓病」
定義、腎機能と尿たんぱく、心血管疾患との関係を確認。
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/metabolic/ym-073.html
参照日:2026年10月4日
日本腎臓学会「4.急性腎障害と慢性腎臓病」
糖尿病・高血圧との関係、進行予防と薬剤性腎障害を確認。
https://jsn.or.jp/general/kidneydisease/symptoms04.php
参照日:2026年10月4日
