変形性股関節症

(へんけいせいこかんせつしょう)とは?
Hip osteoarthritis
(ヒップ オステオアースライティス)
別名・関連する表現:股関節の変形性関節症

ひとことでいうと

股関節の軟骨がすり減り、関節の変形や痛み、動かしにくさが生じる病気です。歩行や立ち座り、靴下の着脱など日常動作に影響します。

変形性股関節症

(へんけいせいこかんせつしょう)の意味

変形性股関節症は、脚の付け根にある股関節の軟骨がすり減り、関節の変形や痛みが生じる疾患です。股関節は体重を支えるため、歩行や立ち座りなどの動作に影響します。進行すると関節を動かせる範囲も狭くなることがあります。

背景には、もともとの股関節の形や、ほかの病気・けがの影響などがあります。日本では股関節の受け皿が浅い臼蓋形成不全が関係する場合が多く、加齢に伴って発症することもあります。変形性膝関節症とは起こる部位が異なり、支援が必要な動作にも違いがあります。

初めは立ち上がりや歩き始めに脚の付け根が痛み、進行すると長く歩くことや階段の昇り降りが難しくなる場合があります。靴下を履く、足の爪を切るといった動作も負担になります。高齢者では、痛みを避けて活動が減り、筋力や生活範囲の低下につながることがあります。

診断では症状や関節の動き、画像検査などを確認します。治療には関節への負担を減らす生活上の工夫、薬、運動療法などがあり、状態に応じて手術を検討します。在宅支援では、痛みを我慢させて動かすことも、必要以上に動かなくすることも避け、医療職と相談した方法で移動や更衣を支え、本人ができる活動を保つことが大切です。

痛みへの配慮と活動を保つ支援の両立

股関節への負担を減らすために、長時間立ち続ける作業を分ける、休憩を入れる、着脱しやすい衣服を選ぶなどの工夫ができます。どの動作で痛むかは人によって異なるため、本人の訴えと実際の生活動作を確認して考えます。

一方で、痛みを避けて長く動かない状態が続くと、筋力や移動能力が低下することがあります。運動の内容や強さは医師や理学療法士などと相談し、痛みや身体の状態に合った範囲で続けます。自己判断で強いストレッチや反復運動を課すことは避けます。

杖や手すりなどは、身体の状態や生活環境に合わせて選び、使い方を確認します。更衣や入浴でも、本人ができる部分は残し、足を強く引いたり無理に曲げたりしない介助を考えます。手術後は動作上の注意が変わる場合があるため、退院時の指示を支援者間で共有します。

現場で知っておきたいポイント

介助者は痛みの原因や治療を判断せず、生活動作での困りごとを観察・記録し、医療職と支援方法を共有します。

  • 脚の付け根の痛みが、いつ、どの動作で強くなるかを記録する。
  • 歩く距離、立ち座り、階段での普段との違いを確認する。
  • 靴下の着脱や入浴など、股関節を動かす場面の負担を共有する。
  • 杖や手すりの使い方、動線、履物、休憩の取り方を確認する。
  • 無理に関節を曲げたり痛みを我慢させたりせず、指示された方法で支える。

活動量を増やすか減らすかを介助者だけで決めず、痛みと生活への影響を医療職へ伝えます。本人の希望を聞き、負担の少ない動作や必要な介助を一緒に考えます。

転倒後の強い痛みや急に体重をかけられない状態、発熱を伴う急な関節の痛みがある場合は、いつもの股関節症と決めつけず速やかな医療評価につなげます。

関連する用語

参考情報・参考文献

日本整形外科学会「変形性股関節症」

症状、原因、診断と治療、生活動作への影響を確認。

https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/hip_osteoarthritis.html

参照日:2026年10月5日

日本臨床整形外科学会「変形性股関節症」

関節の状態、生活上の負担軽減と運動療法の考え方を確認。

https://jcoa.gr.jp/%E5%A4%89%E5%BD%A2%E6%80%A7%E8%82%A1%E9%96%A2%E7%AF%80%E7%97%87/

参照日:2026年10月5日

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