- 食事を片側だけ残す
- 片側の手足や衣服を整え忘れる
- 移動中に同じ側へぶつかる
- 片側からの呼びかけに気づきにくい
半側空間無視
ひとことでいうと
半側空間無視
半側空間無視とは、目は見えていても、脳の損傷と反対側の空間に注意を向けにくく、その側の物や人を見落とす状態です。右半球の損傷後に左側を無視する「左半側空間無視」が多くみられますが、現れ方には個人差があります。
視野が欠ける半盲とは異なる仕組みですが、両方が重なることもあります。食事の片側を残す、片側の袖を通し忘れる、車椅子で壁にぶつかる、片側からの呼びかけに気づかないなど、日常生活のさまざまな場面に影響します。
本人は見落としていること自体に気づきにくい場合があり、「注意すればできる」「やる気がない」と捉えるのは適切ではありません。疲労や周囲の刺激が多い環境では症状が強くなることもあります。
介助では、危険物を除き、移動経路を整理します。最初は気づきやすい側から声をかけて注意を向けてもらい、その後に無視側へ視線や顔を動かすよう促すなど、リハビリ職の方針に沿って関わります。
症状は机上検査だけでは分からないことがあり、食事、更衣、移動など実際の生活場面での観察が重要です。作業療法士などの評価を受け、本人に合う目印、配置、声かけをチームで統一します。
生活場面で起こりやすい危険
歩行や車椅子移動では、無視側の壁、段差、人、ブレーキやフットサポートを見落とす可能性があります。環境を整え、必要に応じて介助者が無視側を守ります。
食事では皿の配置を本人に合うよう調整し、トレー全体を確認できるよう目印を使います。単に皿を回すだけでなく、注意の向け方を専門職と相談します。
現場で知っておきたいポイント
次のような見落としを観察します。
症状が急に現れた場合は脳卒中の可能性があります。発症時刻を確認し、速やかに医療職へ連絡します。
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参考情報・参考文献
国立障害者リハビリテーションセンター「高次脳機能障害診断基準ガイドライン」
半側無視行動と半盲との鑑別に関する記載を参照。
参照日:2026年9月23日
厚生労働省「高次脳機能障害」
半側空間無視の症状と環境調整・支援の考え方を確認。
参照日:2026年9月23日
