ブレーデンスケール

(ぶれーでんすけーる)とは?
Braden Scale
(ブレーデン・スケール)
別名・関連する表現:Braden Scale、褥瘡リスク評価、ブレーデン尺度

ひとことでいうと

ブレーデンスケールとは、感覚・皮膚の湿潤・活動性・可動性・栄養状態・摩擦とずれの6領域から、褥瘡が生じるリスクを評価する尺度です。評価結果は単独で判断せず、本人の状態や生活場面と合わせて活用します。

ブレーデンスケール

(ぶれーでんすけーる)の意味

ブレーデンスケールは、褥瘡(床ずれ)が発生する可能性を、複数の生活・身体条件から評価するための尺度です。長時間の圧迫だけでなく、皮膚の湿りやすさ、動ける程度、食事摂取状況なども確認します。

評価領域は、知覚の認知、湿潤、活動性、可動性、栄養状態、摩擦とずれの6つです。摩擦とずれは1〜3点、ほかの5領域は各1〜4点で評価し、合計点は6〜23点となります。一般に低得点ほど褥瘡発生リスクが高いことを示します。

リスクの判定に使う境界点は、対象者や施設、使用する指針によって異なることがあります。点数だけで褥瘡の発生を予測しきれるわけではなく、皮膚の観察や既往、全身状態と合わせた判断が必要です。

褥瘡の予防では、評価結果を体位変換、体圧分散用具の選定、スキンケア、栄養面の支援などに結び付けます。評価は一度で終わらせず、体調や活動量が変化した際に見直すことが大切です。

活動性は歩くなどの活動の程度、可動性は姿勢を自分で変える能力を指し、区別して評価します。歩ける人でも長時間同じ姿勢が続く場合があります。各領域の意味を理解し、日常の動作を観察して判定します。

得点を皮膚の観察と予防ケアにつなげる

ブレーデンスケールを使う目的は、低い得点を見つけることだけでなく、褥瘡を防ぐケアを選ぶことです。各領域の結果を、仙骨部や踵の皮膚、寝返りの実際、食事摂取量などと照らし合わせると、優先して見直す支援を整理できます。

寝返りが難しい人では、同じ場所に圧迫が続いていないかを確認します。体位変換の方法、クッションの位置、体圧分散寝具の適合は、身体の状態に合わせて検討します。得点だけで体位変換の間隔を一律に決めず、皮膚の反応も見ながら調整します。

失禁や発汗がある場合は、皮膚が湿る頻度と持続時間、清拭後の状態を記録します。栄養の領域に課題があれば、食べられない理由や補給方法を看護師・管理栄養士へ共有します。摩擦やずれが生じる場面は、移乗・体位変換のやり方から見直します。

スコアが高くても発赤や皮膚損傷がないとは限りません。リスク評価と皮膚の直接観察を組み合わせる必要があります。発熱、活動性低下、摂取量低下などの変化があれば再評価し、前回より低下した領域と実施した予防策をチームに伝えます。

現場で知っておきたいポイント

ブレーデンスケールの各領域を褥瘡予防につなげます。

  • 感覚知覚:痛みや圧迫による不快感を自分で伝えられるか、体位を変える必要を感じ取れるかを確認します。認知機能や意識状態、感覚障害の影響も考え、単に会話ができるかどうかだけで判断しません。
  • 皮膚の湿潤:発汗、失禁、創部からの浸出液など、皮膚が湿る原因と頻度を把握します。おむつ交換の回数だけでなく、皮膚が湿ったままになっている時間や保護方法も確認し、必要なケアに結びつけます。
  • 活動性と可動性:歩く機会があるかという活動性と、寝返りや姿勢を自分で変えられるかという可動性は別の領域です。歩行可能でも長時間同じ姿勢を続ける人がいるため、生活場面に即してそれぞれ評価します。
  • 栄養摂取:食事摂取量や食事内容、栄養補給の方法を確認し、摂取不足が続いていないかを把握します。体重だけで判断せず、必要に応じて看護師や管理栄養士と情報共有し、評価票の基準に沿って記録します。
  • 摩擦・ずれ:ベッド上で身体を引きずる、ずり落ちた姿勢を繰り返すなどの状況を確認します。移乗や体位変換では摩擦・ずれを減らす用具と介助方法を検討し、スコアの低い領域から予防策を具体化します。

仙骨部や踵の発赤、皮膚損傷も直接観察します。得点と皮膚所見を看護師へ伝え、体位変換・寝具・排泄ケアの予防策を見直します。

関連する用語

参考情報・参考文献

Agency for Healthcare Research and Quality「Preventing Pressure Ulcers in Hospitals, Section 7: 3D The Braden Scale for Predicting Pressure Sore Risk」
6領域、6〜23点、低得点ほどリスクが高いという基本を確認。
https://www.ahrq.gov/patient-safety/settings/hospital/resource/pressureulcer/tool/pu7b.html
参照日:2026年10月21日

Agency for Healthcare Research and Quality「Module 3: Best Practices in Pressure Injury Prevention」
皮膚観察、リスク評価と褥瘡予防の組み合わせを確認。
https://www.ahrq.gov/patient-safety/settings/hospital/resource/pressureinjury/workshop/guide3.html
参照日:2026年10月20日

SCIRE Professional「Braden Scale」
領域別評価と対象集団による解釈上の注意を確認。
https://scireproject.com/outcome/braden-scale/
参照日:2026年10月20日

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