蜂窩織炎

(ほうかしきえん)とは?
Cellulitis
(セルライティス)
別名・関連する表現:蜂巣炎, ほうかしきえん

ひとことでいうと

蜂窩織炎は、皮膚の深い部分や皮下組織に細菌が感染し、赤み・腫れ・熱感・痛みを起こす病気です。足に生じることが多く、発熱など全身の症状を伴うこともあるため、単なるむくみと区別して医療職に相談する必要があります。

蜂窩織炎

(ほうかしきえん)の意味

蜂窩織炎は、皮膚の深い部分から皮下組織に起こる細菌感染症です。「蜂巣炎」と呼ばれることもあり、足に多くみられますが、顔や腕などにも起こります。皮膚の赤み・腫れ・熱感・痛みが特徴で、発熱や悪寒を伴うこともあります。

細菌は、擦り傷や掻き傷、ひび割れ、水虫などで皮膚のバリアが傷んだ部分から入り込みます。ただし、入口となる傷が目立たない場合もあります。糖尿病や免疫機能の低下、浮腫などがある方では感染が起こりやすいため注意が必要です。

高齢者では、痛みや体調の変化を十分に伝えられないことがあります。着替えや清拭の際の左右差のある赤みや腫れ、普段より歩きたがらない、食事が進まないといった変化が発見のきっかけになることもあります。

診断は医師が皮膚や全身の状態を確認して行い、治療には抗菌薬が用いられます。介護現場では、新しい赤み・熱感・痛みを単なるむくみとして見過ごさず、いつから・どこに・どの程度の変化があるかを観察し、看護師や医師へ具体的に伝えることが大切です。

むくみとの違いと再発予防

足の腫れは蜂窩織炎だけで起こるものではありません。心不全などによる浮腫、深部静脈血栓症、関節の炎症などでも腫れや痛みが生じます。片側だから蜂窩織炎、両側だから問題ないと決めつけることはできません。新しく出た熱感や赤み、痛み、経過を合わせて医療職へ伝えることが判断の助けになります。

再発を防ぐためには、治療後も皮膚の傷やひび割れ、水虫などを放置しないことが大切です。清潔を保ち、皮膚の乾燥へのケアや靴・衣類による擦れの確認を行います。むくみの管理が必要な場合もありますが、圧迫の可否や方法は病状により異なるため、自己判断で強く締めつけないようにします。

抗菌薬は処方された方法で使用し、赤みが減ったからと自己判断で中止しません。服薬管理が難しいご利用者様では、飲み忘れや体調変化を共有し、医療職と支援方法を相談します。

現場で知っておきたいポイント

介助者は診断や治療を判断せず、普段との違いを観察・記録し、必要に応じて医療職へ共有します。

  • 赤みの範囲、腫れ、熱感、痛みを確認する
  • 左右差や前日からの変化、赤みの広がりを記録する
  • 体温に加え、食欲、歩行、表情、反応など全身状態を普段と比較する
  • 発症時期、観察時刻、傷の有無、持病や服薬状況を整理する
  • 患部を強く揉む、無理に歩かせる、残薬を自己判断で使う対応は避ける

新しい赤みや急な腫れは、早めに看護師・医師へ相談します。写真を用いる場合はご本人の同意と事業所のルールに従い、安静や患部の挙上も医療職の指示に合わせます。

赤みが急速に広がる、非常に強い痛み、意識や反応の低下、強い息苦しさ、急激な全身状態の悪化がある場合は、通常の経過観察を続けず、速やかな医療評価につなげます。

関連する用語

参考情報・参考文献

兵庫医科大学病院「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」

原因、症状、感染しやすい背景、鑑別のための検査と抗菌薬治療を確認。

https://www.hosp.hyo-med.ac.jp/disease_guide/detail/164

参照日:2026年10月4日

横浜市立市民病院「蜂窩織炎(蜂巣炎)」

疾患の定義、皮膚症状、診断、抗菌薬治療と患部の安静・挙上を確認。

https://yokohama-shiminhosp.jp/shinryo/shinryoka/hifu/cellulitis.html

参照日:2026年10月4日

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