はじめに
「転職までは考えていないけど、このままで本当に大丈夫なのかな…」
介護の仕事を続けていると、
そんな気持ちがふと頭をよぎることはありませんか。
毎日忙しく、責任も重い。
ご利用者様のため、仲間のためと思って頑張っているうちに、
自分のことは後回しになってしまう方も多いと思います。
それでも
「まだ我慢できる」
「辞めるほどじゃない」
そう言い聞かせて、気づけば何年も同じ悩みを抱えたまま──
そんな介護職の方を、これまでたくさん見てきました。
当てはまったからといって、
必ず転職しなければいけないわけではありません。
ただ、
「気づかないまま無理を続ける」
それだけは避けてほしい。
そんな思いで、
現場目線でまとめてみました。
転職を考えるのは「逃げ」じゃない
介護の現場では、
「簡単に辞めるなんて無責任」
「我慢できないのは甘え」
そんな空気を感じることも少なくありません。
特に真面目で、責任感の強い方ほど、
転職を考えること自体にどこか後ろめたさを感じてしまうのではないでしょうか。
体力的にきつい、精神的に余裕がなくなってきた、
このまま続けることに不安を感じる──
それは弱さではなく、大切なサインです。
実際、無理を重ねた結果、腰や膝を痛めて現場を離れざるを得なくなったり、
気力が続かず、介護そのものが嫌いになってしまったりする方もいます。
そうなってからでは、
「もっと早く考えておけばよかった」と後悔しても、選択肢は限られてしまいます。
転職を考えるというのは、今の職場やこれまでの経験を否定することではありません。
むしろ、
これまで介護の仕事を続けてきたからこそ、
自分に合った環境を考えていい段階に来ている
そう捉えてもいいのです。
このあと紹介するのは、
「辞めたほうがいい人」を選別するチェックリストではありません。
今の働き方を、この先も続けていけるかどうか。
そのために、一度立ち止まって振り返るための7つのサインです。

介護職が転職を考えるべきサイン7つ
ここから紹介するサインは、「今すぐ辞めたほうがいい」という判断材料ではありません。
ただ、いくつも当てはまる場合は、
心や体が無理をしている可能性があります。
ご自身の状況と照らし合わせながら、読んでみてください。
サイン① 出勤前に強い憂うつ感がある
- 朝、職場に向かう前から気分が重い。
- 休日の終わりが近づくと、ため息が増える。
最初は
「誰でもそんな日あるよね」
と思っていても、それが毎日のように続いているなら要注意です。
一時的な疲れではなく、
環境そのものが負担になっている可能性があります。
サイン② 腰痛や疲労が慢性化している
腰や膝、肩の痛みが「もう当たり前」になっている。
介護の仕事は身体を使う仕事です。
ですが、痛みを我慢し続けることが前提ではありません。
痛みが取れない、疲れが抜けない状態は、
体からのはっきりとした警告です。
サイン③ 職場で相談できる人がいない
困ったとき、悩んだときに話せる人、相談できる人がいない。
上司には言いづらい、
同僚にも気を遣ってしまう。
そんな状態が続くと、自然と一人で抱え込んでしまいます。
孤立感は、仕事を続けるうえで想像以上に大きな負担になります。
サイン④ ご利用者様やご家族にイライラしてしまう
- 本当はそんなつもりじゃないのに、言葉がきつくなってしまう。
- 対応後に、自己嫌悪になる。
それは、あなたが冷たい人間だからではありません。
心の余裕が削られているサインです。
この状態が長く続くと、
仕事そのものがつらく感じてしまいます。
サイン⑤ どれだけ頑張っても評価されない
- 業務量は増えるのに、給与や立場は変わらない。
- 努力が当たり前のように扱われる。
「もう少し頑張れば…」と耐えているうちに、モチベーションは少しずつ削られていきます。
評価されない環境で、頑張り続けるのはとても消耗します。
サイン⑥ ミスが増えてきたと感じる
- 以前は気にならなかったミスが増えてきた。
- 集中力が続かない。
これは能力の問題ではなく、
疲労やストレスが蓄積しているサインであることが多いです。
無理を続けると、大きな事故やトラブルにつながる可能性もあります。
サイン⑦ 休日も仕事のことが頭から離れない
休みの日なのに、次のシフトやご利用者様のことが気になってしまう。
しっかり休めていない状態が続くと、心も体も回復できません。
オンとオフの切り替えができなくなっているのは、
限界が近づいているサインのひとつです。
いくつ当てはまったら転職を考えるべき?
7つのサインを読んで、
「いくつか当てはまったかも…」
そう感じた方もいるかもしれません。
ただし、当てはまった数だけで「転職すべき・すべきでない」をはっきり決める必要はありません。
あくまで、今の状態を知るための目安として考えてみてください。
① 出勤前に強い憂うつ感がある
② 腰痛や疲労が慢性化している
③ 職場で相談できる人がいない
④ ご利用者様やご家族にイライラしてしまう
⑤ どれだけ頑張っても評価されない
⑥ ミスが増えてきたと感じる
⑦ 休日も仕事のことが頭から離れない
- 1〜2個当てはまる
→ 少し疲れが溜まっているサイン。
休息や働き方の見直しを意識したい段階。 - 3〜4個当てはまる
→ 今の環境が負担になっている可能性あり。
職場を変える選択肢も含めて考え始めてもいい段階。 - 5個以上当てはまる
→ 心や体がかなり無理をしている状態。
一度立ち止まり、環境を見直すことを強くおすすめします。

今すぐ転職しなくても、できること
転職を考える=
「明日から辞める」「必ず職場を変える」
ということではありません。
多くの方が、
「まだ決断できない」
「今すぐ動く勇気はない」
そう感じています。
それでいいと思います。
ただ、何も知らないまま我慢を続けるより、
一度、外の情報を見てみるだけでも、気持ちはかなり変わります。
たとえば、
- 今より体に負担の少ない職場はあるのか
- 夜勤の回数を減らせる環境はあるのか
- 自分の経験が活かせる職場は他にもあるのか
こうしたことは、求人を眺めてみるだけでも分かります。
「合わなければ転職しない」
それも、立派な選択です。
また、「いつでも転職できる」というメンタルは非常に強いです。
それは「逃げ」ではなく、
「いつで転職できる」そう思える余白があるからこそ、人は追い詰められず、冷静に判断できる。
そう思います。
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転職で後悔しないために大切なこと
転職を考えるときに大切なのは、
「今がつらいから逃げる」ことではなく、
自分に合った環境を選ぶことです。
- 焦って決めない
- 複数の選択肢を比べる
- 条件だけでなく、働き方を見る
この視点を持っておくだけで、
転職後の後悔はぐっと減ります。
転職で失敗しないためのポイントについては、
現在、別の記事で詳しくまとめています。(近日公開予定)
まとめ|あなたの経験は、もっと大切にしていい
介護の仕事を続けてきたことは、決して当たり前ではありません。
悩むのは、
それだけ真剣に向き合ってきた証拠です。
今の職場がすべてではありませんし、
選択肢は、あなたが思っている以上にあります。
まずは「知ること」からで大丈夫です。
無理を続けて壊れてしまう前に、あなた自身の働き方を、一度見直してみてください。
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